内容説明
主人公は15歳のアレックス。彼とその仲間たちは、外見に気を配り、最新ファッションにも敏感な典型的なティーンエイジャーだ。しかしなにをしても退屈な彼らは、ドラッグを常用し、暴力やレイプなどの残虐行為に歓びを見い出す。相手の苦痛こそが自らの快楽そのものなのだ。その極悪ぶりでアレックスは刑務所へ送られ、国家による治療、いわゆる“教化療法”を受けることになるのだが…。著者が造り出した言語“Nadsat”を自由に操るアレックス。その彼が大人になる過程を描くと同時に、管理社会の醜悪さと現代社会における「自由」の意味を問いかけたバージェスの最高傑作。
著者等紹介
斎藤兆史[サイトウヨシフミ]
東京大学助教授
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