感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
11
ベルクソンの様々な著書の文章を、改めてドゥルーズが編集、一冊の著書にしたかなり変わったアンソロジー。何せ、時系列も著作もばらばらな文章が、ちゃんと首尾一貫した構成のもとに繋がって読めるのである。ドゥルーズを通したベルクソン入門であり、ベルクソンを通したドゥルーズ入門とも言え、どちらかの単著ともなかなか言いにくい気がする。中身はとりわけ持続と生の運動について、ベルクソンの哲学の性質をよく伝える分かりやすい文章で、ドゥルーズがベルクソンから何を受け継いだかもわかる。解題も素晴らしい2012/07/31