内容説明
もしも…クモがいなかったら?蜘蛛の「糸」と「意図」が人間と生物を支配している!?驚くべき生態と、「クモの知恵」!
目次
第1章 クモと人間の不思議な関係
第2章 クモのことあれこれ
第3章 クモの網、最強説
第4章 恋するクモたち
第5章 クモ的思考その1 個性って?
第6章 クモ的思考その2 コミュニケーシヨン上手になりたい
第7章 クモ的思考その3 不確実な世の中をサバイバルする
第8章 もしもクモがいなかったら
著者等紹介
中田兼介[ナカタケンスケ]
1967年大阪生まれ。京都女子大学教授。専門は動物(主にクモ)の行動学や生態学。なんでも遺伝子を調べる時代に、目に見える現象を扱うことにこだわるローテク研究者。現在、日本動物行動学会発行の国際学術誌『Journal of Ethology』編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
89
著者は京都にある女子大の生物学の教授である。女子大で蜘蛛の研究というのもなんだか面白い。私は全然大丈夫だが苦手な人はかなりいるはずだ。本書はクモと人間の関係、クモのこと、クモの網のこと、クモ的思考による個性についてなどどの章も堅苦しさがなくとても読みやすかった。クモというのは嫌われる反面、人との関わりは意外と多いようである。もしクモがいなかったら野菜の収穫量はずっと減る話やクモの糸を使った漁など。苦手な人も読んでみることをおすすめしたい(多分無理だと思うけれど)図書館本2020/02/23
もえたく
17
京都女子大の動物行動学教授が専門のクモの生態と、クモから見た人間を楽しく解き明かす。女子大でクモ研究ってと思いましたが、授業面白そう。「クモのオスは大人になると網を張らなくなり、メスを探して子作りに全精力を注ぐ」「メスは沢山食べて卵を多く作ることが生物としての成功に繋がるため、言いよってきたオスは食物として魅力的」「身を削って行う求愛は信頼できる」2020/08/23
jackbdc
12
日本では蜘蛛による危害を恐れる必要がないと知り何だかホッとした。本書は構成がユニークであり、単に蜘蛛の豆知識を述べるというのではなく、蜘蛛の生態を通じて人間社会における生き方を語るみたいな要素を加味しており、著者や編集者のホスピタリティを感じた。蚕のような大量飼育には向かず糸の活用は難しいとのことでちょっとがっかり。印象に残ったのは蜘蛛の存在感。総重量が鳥と同じ程度で、食べる量が凄く多い。昆虫の3割以上が蜘蛛に捕食される。年間で食べる量は全人類の総重量を超える規模と聞いてその存在感の大きさに驚いた。2022/03/27
江藤 はるは
10
読むべき本に 出逢えることを 人は 仕合わせと呼びます2020/04/17
テト
6
クモは何だかいやなもの、というイメージだけが先入観であることがわかった。クモはクモなりきの哲学があって、一貫性がわかってくると、結構人間と何気に仲良くくらしているクモたちを理解することが出来た。2021/07/15