内容説明
詠子は、言葉屋の修行をはじめたばかりの小学六年生。元気に言珠づくりにはげむ詠子の毎日は、いつも不思議でいっぱい。言珠の材料である言箱のじょうずな見分け方とは?犬にも言葉がある?「大人の悪口」病って、どんな病気?心の痛みは、どんな言葉なら伝えられる?翻訳と通訳って同じじゃないの?いよいよ、言珠と言箱が活躍をはじめます!朝日小学生新聞の人気連載小説。
著者等紹介
久米絵美里[クメエミリ]
1987年、東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。「言葉屋」で第5回朝日学生新聞社児童文学賞を受賞、『言葉屋言箱と言珠のひみつ』でデビュー
もとやままさこ[モトヤママサコ]
1982年、神奈川県生まれ。武蔵野女子大学文学部日本語日本文学科卒。イラスト・書籍の挿絵などで活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…
81
83/100点 シリーズ第2作目。6年生になった詠子が、より言葉の重要性を学びながら人間として成長していく姿に共感を覚えました。言葉をどう使うかといった言葉との向きあい方や、発した言葉が受け取る側の姿勢で薬にも毒にもになってしまうことがあるなど、読んでいて深く考えさせられる内容でした。「大人の悪口」病、これは自分にも身に覚えがあるので、ホント気をつけないといけないと感じました。どれも優しく温かい素敵な話しでしたが、友だちのために言鈴(ことすず)というお守りを作る「心痛オノマトペ」が一番気に入りました。2018/05/04
Rin
66
[借本]優しいだけじゃない。言葉の怖い部分もしっかりと学んでいく詠子。大人の悪口、これは気を付けなくては。ついつい、流されて口にしてしまったり、他人を羨んだり認めてほしくて負の感情が湧いてくることはある。将来の夢についても、なりたいものが具体的でなくても大丈夫。私も具体的な夢はなかったなぁと自分の過去を思い出していた。なりたいものが書けないと確かに焦ってしまう。仕事も色んなことに手を出して今がある。子どもの頃に出会っていたら勇気を貰えただろうなぁと思える本。詠子と友人たちのこれからが楽しみです。2018/01/06
たるき( ´ ▽ ` )ノ
59
シリーズ第2作。あったかい雰囲気はそのままに、前作よりも言葉の重要性を深く考えさせられる内容だった。おばあちゃんのお店で売ってるノート、すごく気になる!私も素敵な一冊を探しに行きたいな(´∀`*)2018/02/25
hirune
57
心にとって毒にも薬にもなるもの、それが言葉です。突き刺す鋭いナイフになり 容赦無く殴りつける硬い拳固になり、でも傷を庇う絆創膏や摩って痛みを癒す優しい手にもなる。敏感な柔らかい心を持ち未来へと旅立つ子供達、詠子やしぃちゃんや真凛ちゃんや桐谷君のために少しでも優しい生きやすい世界になっていけますようにと祈りたくなります☆2017/06/29
あつひめ
52
何気ない日常。小学生という狭い社会の中でも気を付けなくてはならない、些細なやり取りがたくさんあったことを読みながら思い出す。自分の子供時代何を考え、どう行動していたか。大人の悪口…あるある…とうなずいてしまう。みんな悪意はないけど、思いやりを込めたつもりの慰めのような言葉は時に人を傷付ける。繊細な人なら苦しくて耐えられないだろう。言葉は甘くも辛くもなるし、薬にも毒にもなる。かといって、遠慮ばかりの会話は少し寂しいし。言葉ってやっぱり難しいものだな。詠子たちの成長が楽しみ。そして私も言葉を改めて見直したい。2020/08/18