内容説明
闘病中の現役サラリーマンが教える、42の小さな工夫で「復職」の先を歩く。
目次
1 生活編―復職までにしておくこと(回復の3段階を知る;「専門科」に行くことを恐れない ほか)
2 基本編―仕事に対する考え方を改める(ベッドから浴室までの5メートルを乗り越える;職場でできなくなってしまったことを嘆かない ほか)
3 応用編―職場でできる小さな工夫(朝、計画ではなくシナリオを練っておく;復職当初は「裏方仕事」を率先して受ける ほか)
4 改善編―うつとつき合う小さな工夫(目標を探すため、欲は否定せず大切に育てる;あの日からの「成長」を信じよう ほか)
著者等紹介
酒井一太[サカイカズモト]
光学部品商社にてシステム担当として勤務。2007年8月にうつ病と診断され、07年8月~9月、08年5月~8月と、二度の休職・復職を繰り返す。現在も週に一度、心療内科に通院。抗うつ薬の服薬を続けている。うつ病などの精神疾患を患っていても、普通の人と何ら遜色ない仕事をし、充実して幸せな生活を送るための、小さな工夫をメインテーマに、クオリティ・オブ・ライフを向上させるための気づきを取り上げるブログ『Find the meaning of my life.』を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
74
サラリーマンの著者が鬱病になり、二度の休職と復帰経験から語る仕事や生活の心構えや工夫をまとめた本。体験を元に著者が試行錯誤した考え方や方法は説得力がある。普通の人であると語る著者の方法は、よくある自己啓発本で語られるような、上から目線の使い古された精神論ではなく、控えめで、具体的に真似しやすいものだ。うつ病の人でもなく、ストレスなどに弱いと考えている人にも有効な仕事法が語られていると思う。良書。2019/05/11
kinkin
51
休職から仕事に戻る。しかし復職ということがほんとうのゴールではない。この病気は寛解することがとても難しい病気である。その病気と寄り添いながら仕事をするヒントが書かれている。「サラリーマンの仕事の8割は会社に到着した時点で終わっている」、「復職後はできることできないことを明確にして開き直る」「ため息をついたら5分間職場を離れる」など誰にでも出来るちょっとした言葉も書いてあった。この病気の辛さはなったものでないとわからない。なまけている、役に立たないそんな声が聞こえてきそうなときこの本は役に立ちそうだ。2015/04/01
純子
29
購入してそばに置いておきたい本。復職がゴールではなく、うつとつきあいながら、なんとか仕事を継続できること。それを目標にさまざまな工夫をされている姿に励まされるし、真似てみたいとも思う。うつは、心の病気でもあるが、何より脳の調子が悪くなっているのだということ。周囲に隠して働いてもいいことは何もない、助けてくださいと頼むのが大事だということ。「うつアンテナ」で人のことまでマイナス感情を拾ってしまうこと。など、すとんと胸に落ちることが具体的に書かれていて、とてもわかりやすい。適応障害もうつも同じだなと思う。2017/07/08
melon
17
スモールスロウバットステディ(ちっぽけでも歩みが遅くても仕方がない。堅実にいこう。)2014/11/20
neco
16
頑張れば何でも出来ると思っていた。愚痴を言う人が大嫌いで、その前に手を動かせよと軽蔑していた。だから、大切な人を次々と喪ったときも家では独り泣き続けても、会社では平気な振りして激務に身をやつしていた。すると、大きなミスをしたり、段取りが組めなくなったり、言葉が出て来なくなったりした。脳がショートしたのだ。幸い私は実家で二年間静養させて頂き、一年近くリワーク施設でリハビリをして、今では元気に働いている。著者がこの本を書き上げるまでの道程を思うと胸に来るものがある。リワーク施設にぜひこの本を置いてほしい。2018/11/01