観ずに死ねるか！ - 傑作ドキュメンタリー８８

鉄人社（2013/04発売）

• サイズ A5判／ページ数 253p／高さ 21cm
• 商品コード 9784904676721
• NDC分類 778.7
• Cコード C0074

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[梟をめぐる読書]

ドキュメンタリーとは「フィクションという窓を通して視る現実(リアル)」だ。『ゆきゆきて、神軍』から『フラッシュバックメモリーズ3D』まで、総勢73名が語り／書き下ろした傑作ドキュメンタリー88本。この本が一冊手元にあるだけで、私たちは思わぬ現実と「窓」で繋がる悦びを共にすることができるだろう。まさしくタイトル通り「観ずに死ねるか！」な作品満載なのだが、既に巡回上映終了＆ソフト化未定な作品が多くて泣けてくる。こうしている間にも、傑作ドキュメンタリーがまた一本どこかで顧みられず埋もれている…のかもしれない。

2013/04/22

[nizimasu]

やっぱり表紙の原一男のゆきゆきて神軍のインパクトがすごいんだけど、意外な佳作が結構あってメモとりながらチェック。しかし、ブレイク前の二階堂ふみがヒトラーの宣伝映画をあげていてインタビューで親が心配していたというのを読んで同感でありました（笑）。もうちょっと世界のドキュメンタリーもフォローしてほしかったが、今、借りられる作品は意外と少ないからこんなものかもしれません

2014/07/16

[hiratax]

ドキュメンタリーというマイナーなジャンルを一同に集め、推薦者の熱い語りが添えられている。「裏モノジャパン」の鉄人社発行だけあって、レイアウトがエロ本・実話誌的でＢ級感がうまく作用されている。これが「ユリイカ」だったら「インターコミュニケーション」だったらどうか。「ドキュメンタリー的なものとは何か」とどうでもいい理屈や倫理や社会性が先行してしまわないか。本書ではドキュメンタリーの定義を、何らかの記録映像に限定しているのもいい。ゆえに渡辺文樹は入っていない。

2013/07/30

[wknwkn]

松江監督が好きで読みました。ドキュメンタリーって1人あるいは複数の人生が描かれているものかと思うのですが、本書はさらにその監督の人生、その紹介者の人生も織り交ぜられていて、もーお腹いっぱい！ぱらぱらと捲るだけで、写真のインパクトにやられます。まだまだ知らない世界がたくさん、もっと知りたい！死ぬまでに全部観られるでしょうか

2014/07/08

[あもすけ]

いろんなジャンルの著名人各々が自分で選んだドキュメンタリー作品について書いたものを纏めた本。製作者、対象、手法を語る文章から伝わってくる作品への思い入れの熱量が高くて、しかも個人的な愛情の分量も多い。その結果この本自体がドキュメンタリーそのものをテーマにしたドキュメンタリー作品みたいになっている。映画作品を中心に、テレビからAVまで網羅。知らなかった世界をたくさん知った。読んでる途中で興味をもって観た『監督失格』は、確かに観ないまま死ななくてよかった。

2013/04/21