内容説明
教育とはビジネスではなく、個人の利益追求でもなく、もちろん商品でもない。その本質は「おせっかい」である―。江戸時代から「自前で学ぶ」精神が脈々と息づく大阪・中之島に4人の賢者が集い、「街場の学び」と「これからの教育」についてまったりと、でも真剣に語り合った。
目次
はじめに 「おせっかいの連鎖」のススメ(釈徹宗)
第1夜 21世紀は街場で学べ!(市民が自分たちで作った学校「懐徳堂」;教育は共同体が生き延びるためにある;“奇跡”のようだった江戸時代の大阪 ほか)
中入り 「期待」の中点―「おせっかい教育論」への一視角(鷲田清一)
第2夜 続・おせっかいな教育談義(「おばさん的思考」に見習うべし;学力の向上には、生活すなわち精神の安定が不可欠だ;大阪は「非イデオロギーの街」ゆえ、街で学問が育った ほか)
締めくくり 「教育権の独立」について―おせっかいなあとがき(内田樹)
著者等紹介
鷲田清一[ワシダキヨカズ]
1949年京都市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。関西大学文学部教授、大阪大学文学部教授、同大学文学部長、副学長を経て、07年文系で初の阪大総長に就任。専門は臨床哲学、身体論。『モードの迷宮』『現象学の視線』で89年サントリー学芸賞、『「聴く」ことの力』で00年桑原武雄学芸賞受賞。04年紫綬褒章受章
内田樹[ウチダタツル]
1950年東京都生まれ。日比谷高校を2年生時に中退。大学入学資格検定を経て、東京大学文学部卒。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程中退。96年より現職。専門はフランス現代思想、映画論、武道論だが、コミュニケーションや教育、メディアなど社会の諸問題について幅広く論じている。『私家版・ユダヤ文化論』で第6回小林秀雄賞、『日本辺境論』で2010年度新書大賞受賞。大阪市長特別顧問
釈徹宗[シャクテッシュウ]
1961年大阪府生まれ。大阪府立大学大学院人間文化研究科博士課程修了。浄土真宗本願寺派如来寺住職。現在は相愛大学人文学部教授。専門は宗教学、比較宗教思想。池田市にある如来寺の裏の民家で、認知症高齢者のためのグループホーム「むつみ庵」を地域住民とともに運営している。論文「不干斎ハビアン論」で第5回涙骨賞受賞
平松邦夫[ヒラマツクニオ]
1948年兵庫県尼崎市生まれ。同志社大学法学部卒。71年毎日放送入社。アナウンサー、ニュースキャスターを務める。その間、「MBSナウ」でメインキャスター、ニューヨーク支局長、役員室長を歴任。07年の大阪市長選挙で、民間から戦後初となる大阪市長(第18代)に就任。「市民協働」を旗印に、市民と直接意見交換を行う「なにわ元気アップ会議」など、積極的に市民と関わる市政を実践している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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