内容説明
過激な政治の嵐に翻弄されてきたロシア。その激動の時代にあってもロシア・アヴァンギャルドの前衛精神は、今日まで脈々と受け継がれている。家族、エロス、フェミニズム、セクシュアリティ…。個性あふれる女性作家たちが繰り広げるさまざまな言葉の実験に共鳴し、解析し、伴走する。
目次
第1章 小説を書く女たち(家族・夢・ゲーム―ペトルシェフスカヤ、トルスタヤ、ナルビコワ;父の不在・母の横溢―現代ロシア文学における家族像;ポストモダニズムの息吹・リアリズムの復権―ナルビコワ、シチェルバコワ ほか)
第2章 バーバ・ヤガーの末裔たち(魔女礼賛―十人の女性作家;おしゃべりな魔女たち;トルスタヤの華麗な声 ほか)
第3章 ロシアのアマゾネスたち(女たちのアヴァンギャルド;機械への憧憬―一九二〇年代ロシアのアヴァンギャルド・ファッション)
著者等紹介
沼野恭子[ヌマノキョウコ]
東京生まれ。東京外国語大学(ロシア語学科)卒業。東京大学大学院(比較文学比較文化)博士課程満期退学。現在、東京外国語大学、立教大学、慶応義塾大学で非常勤講師を務める。2001年よりNHKラジオ「ロシア語講座」の講師
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。