内容説明
「世界でたったひとりの自分」ノルウェーのティーンエイジャーが思いをつづった手紙。それは、文化の違いを超えた普遍的なメッセージ。あたたかく、誠実なノンフィクション。
著者等紹介
デーヴォル,シーモン・フレム[デーヴォル,シーモンフレム][Devold,Simon Flem]
1929年生まれ。ジャーナリスト、作家。クラリネット奏者であり、絵も描く。1982年『アフテンポステン』紙の「Aマガジン(日曜版)」に、子どもたちのおしゃべり欄「なんでも話そう」コーナーをつくる。1993年以降「なんでも話そう」は、アフテンポステン紙の土曜版に載ることになる。2000年には、子どもたちのために貢献した人に贈られるチューリップ賞を受賞
奈良伊久子[ナライクコ]
1960年東京生まれ。ノルウェー留学後、スカンジナビア政府観光局で広報業務を担当。現在フリーランスで北欧エリアを中心に、翻訳・通訳をはじめ、テレビ番組・雑誌・広告の制作に携わる
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感想・レビュー
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アイアイ
7
ネットが普及される前の時代、ノルウェー新聞社に子供たちが悩みを綴った手紙を掲載した「なんでも話そう」コーナーは20年を超える連載となった。子供たちの抱えるイジメ、成長への悩み、虐待がテーマごとに分類されていて読みやすい。「大人より知ってる事、子どもだという事、それから子供から大人になる事、子どもはだたの子どもじゃなくて人間だと言う事」「人生とは絡まりやすい糸、誰もほどいてくれない」「自分の悩みばかりを考えるのが人生じゃない」はっと気づかせてくれる言葉がたくさんある。自分の中の子供を見失ってはいけない▽図書2015/03/06
Brenda
0
最近北欧関係の本を集中して読んでおり、その過程で読んだ。1982~92年にノルウェーの新聞に連載されていた主に10代からの手紙をまとめたもの。今盛んに取り沙汰されているような「男女平等」「ダイバーシティ」を手に入れた国という印象が先走ると、肩すかしを食らう。これが連載された80年代、国を挙げての議論や葛藤の時期だったのかもしれないが、それを差し引いても。大人の幸福と、子どもの幸福は全然別物だと覚悟してかかるべきだった。子どもの悩みは普遍。でも、その後の彼らが今幸せな国で幸せに生きていたらいいな、と思う。2014/06/18
さなぎ虫
0
新聞に連載された、ティーンエイジャーの手紙をまとめたもの。10年以上前の本なのに彼らの言葉は干乾びたりしていない。悲しいことに、感情や記憶(多くは社会に対する敵対心や自分と社会が交わっていく不快感や不安感)を失うことを好しとする大人は多い。忘れてしまうことは、覚えていることよりも随分簡単だから。2012/09/30
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