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世界史のなかの満洲帝国と日本

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  • サイズ B6判/ページ数 280p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784898316351
  • NDC分類 222.5
  • Cコード C0234

内容説明

「王道楽土」とまで呼ばれた、今はなき満洲帝国―。なぜ日本人は満洲にむかったのか?それは、日本と満洲の関係だけでなく、清朝中国、モンゴル、朝鮮、ロシアそれぞれの思惑と利害を眺めてこそ見えてくる。「歴史に道徳的価値判断を介入させてはいけない。歴史は法廷ではないのである」と語る著者による、歴史学的な位置づけの「満洲」入門書。

目次

第1章 満洲とは何か―もともと種族名だった満洲。地名になったのは日本がはじまり
第2章 満洲の地理と古代―中国文明とは「漢字」と「都市」と「皇帝」
第3章 東アジアの民族興亡史―日本人と朝鮮人は、中国から同時に独立した“双子の関係”
第4章 元朝から清朝へ―モンゴル人の元朝、満洲人の清朝による中国の支配
第5章 ロシアの南進と日露関係―ロシアが奪うアムール北岸と沿海州
第6章 日本の大陸進出 日清・日露戦争―近代化できない清国・朝鮮にロシアの触手が…
第7章 日露戦争後の満洲と当時の国際情勢―欧米列強が承認、南満洲と韓国という日本の勢力圏
第8章 満洲帝国の成立―ソ連の謀略と中国の排日運動、満蒙権益を守るための満洲建国
第9章 日本史のなかの満洲―官・民あげて満洲投資、最大二百二十万人の日本人が満洲に
第10章 日本敗戦後の満洲―満洲帝国の“遺産”が現代中国をつくった

著者等紹介

宮脇淳子[ミヤワキジュンコ]
1952年、和歌山県生まれ。京都大学文学部卒業、大阪大学大学院博士課程修了。学術博士。大学での専攻は東洋史であるが、従来の東洋史の枠組みを越えて、中央ユーラシアの視点にたった遊牧民の歴史と、草原と農耕地帯を総合的に見る中国史を研究している。現在、東京外国語大学・国士舘大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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isao_key

8
古代中国と日本、朝鮮との関係から始まり現代までの中国史を中心にコンパクトにまとめた歴史書。自分の意見や主張は極力省き、歴史的事実からわかりやすく書かれているので、現代史の教科書としても使える。特に満州についてこれほど客観的に詳しく書かれた類書はあまりないだろう。満州とは山東関の東のことを呼んだが、満州という地名なる前は俗に関東といっていた。それで満州駐屯の日本軍が関東軍と呼ばれたのだという。また後世に至るまで各地の税収は原則として中国皇帝の私的収入で、宦官が管理していたという。地方官は無給で賄賂で稼いだ。2013/05/30

mstr_kk

1
満洲について調べたかったので読んだ。長いスパンの世界史の中で、満洲について分かりやすく述べてくれているので、勉強になったし面白かった。しかしちょいちょい垣間見える、いわゆる「自虐史観」へのアレルギー反応には、ヒステリックなものを感じもするのだが…。(そのへん、まあ控えめにしてくれてて良かった)2013/09/12

わたぼう

0
★4/102016/12/09

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