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日本人のための歴史学―こうして世界史は創られた!

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  • サイズ B40判/ページ数 372p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784898315637
  • NDC分類 204
  • Cコード C0234

目次

はじめに 考古学は歴史ではない
第1章 偶然の積み重ねが歴史をつくる
第2章 大モンゴル帝国から世界史は始まる
第3章 この「厄介な国」中国の過去と現在
第4章 「日中友好」は災禍の歴史だ
第5章 「アジアは一つ」という嘘
結びに代えて 歴史認識を混乱させる三本立ての歴史文化

著者等紹介

岡田英弘[オカダヒデヒロ]
東京外国語大学名誉教授。1931年、東京生まれ。東京大学大学院修了。1957年、『満文老档』の研究で日本学士院賞を受賞。ワシントン大学客員教授、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授を歴任。モンゴル史・満洲史の研究を出発点に、中国史、日本史をはじめ、世界の歴史を巨視的・独創的視点から考察して定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bapaksejahtera

11
本来の意味の歴史学者として尊敬する学者の本。前半は歴史学とは何か、世界史なる物は成立するのか、日本人の為の世界史のあるべき姿、国家、民族等の概念はどのように成立したのかを述べる。次いでモンゴルを中心として著者の本来の専門である中央ユーラシア史とその結果としてのロシア(ソ連)や中国の国家成立に及ぶ所迄は、著者の本で何回か読んだ事の繰り返しであるがいつ読んでも面白い。但し後半は、紅と専を巡る中国内の権力構造は慧眼と言えるが、文革から日中国交回復等の時代の時事的な記述や東南アジア訪問記等が続き、調子が落ちる。 2022/07/26

TheWho

11
独創的な世界史観・アジア史観で異彩を誇る東洋史学者で東京外国語大学の名誉教授の著者が、独自論を語った数々の著作や雑誌記事、講演文等で綴る一冊。冒頭から歴史とは、欧州のヘロトドスのヒストリアと、支那の史記により東西個別に発生したが、両者の歴史観は別物でありモンゴルの東西交流から世界史が発生したと云う。その上で古代から現在に至る支那、朝鮮、露国、欧米との日本の関係を辛辣に語っている。流石に宮脇淳子の旦那で痛烈な歴史観で面白く、かつ興味深い一冊です。2016/01/30

ムカルナス

10
中央ユーラシアが専門の著者による歴史書。日本の歴史教育は欧米目線の欧米史と中国目線の中国史と日本史のつぎはぎで世界史として統合できておらず、日本独自の目線で近隣諸国の歴史を捉えなおした世界史を構築すべきと言う。世界史は中央ユーラシアの民族移動の結果、ヨーロッパが出来上がり、モンゴル帝国の末裔が現在の中露に繋がる。中央ユーラシアからモンゴル、中国、ロシア、朝鮮半島と歴史が変遷する因果関係も判りやすく説明されており 学校で習ったのとは違う世界史を頭の中で再構築できた。2022/08/04

まさにい

6
このところ歴史関係の本に嵌っている。この本もその流れの1冊。日本との関連からアジアおよび世界を見る視点は、今まで読んだ歴史関係の本から得られず、また一つ視点が作れたという印象。前に別の著者の本で、ソビエトやロシアという共産主義の視点から世界を眺める視点も面白かったが、今回の本は中国、モンゴル(元)の視点から世界を俯瞰する視点は歴史に関するイメージを広げさせてくれた。2017/09/07

古隅田川

2
主に1990年代に寄稿された論文、雑誌記事、講演内容がまとめられている。 モンゴルや中央ユーラシアの歴史についての記述は秀逸。しかし、著者の中国に対する見方、日本史についての認識はユニークというか、かなり特異である。モンゴル帝国の成立から世界史がスタートしたかのような認識も同様である。極論過ぎて、ついていけないという感じ。 ただ、第二次大戦後の中国国内の政治史を蒋介石、林彪、毛沢東等の経歴と併せて解説してあるのは分かりやすかった。特にニクソン大統領訪中の背景の説明は記憶に残りそう。 2020/12/27

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