きらめく拍手の音―手で話す人々とともに生きる

個数:
  • ポイントキャンペーン

きらめく拍手の音―手で話す人々とともに生きる

  • 提携先に3冊在庫がございます。(2024年05月01日 01時58分現在)
    通常、5~7日程度で出荷されます。
    ※納期遅延や、在庫切れで解約させていただく場合もございます。
    ※1回のご注文は10冊までとなります
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷予定日】
    通常、5~7日程度で出荷されます。

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 288p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784898155325
  • NDC分類 378.28
  • Cコード C0098

出版社内容情報

手話は言語だ。
[コーダ]=音の聞こえないろう者の両親のもとに生まれた、聞こえる子(Children of Deaf Adults)の話。

映画監督、作家であり、才気溢れる“ストーリー・テラー”、イギル・ボラ。
「コーダ」である著者が、ろう者と聴者、二つの世界を行き来しながら生きる葛藤とよろこびを、巧みな筆致で綴る瑞々しいエッセイ。
家族と対話し、世界中を旅して、「私は何者か」と模索してきた道のり。

◆あらすじ
著者は、「手話」を母語とし、幼い頃から両親の通訳をまかされ、早くから社会と接することで、成熟していった。
21歳で自らが「コーダ」と呼ばれる存在だと知った彼女は、同じコーダの仲間と知り合い、彼らの声を集めて、「コーダ」がどんな存在かを見つめなおす。
ある時、ろう者の父とともに、ろう文化の天国であるアメリカを訪れ、「デフ・ワールド・エキスポ」、ろう者に開かれたギャローデット大学で新たな文化と出会った。
帰国後、聞こえない両親、聞こえる自分と弟からなる自身の家族をみつめたドキュメンタリー映画の製作を決意。インタビューを重ね、彼らと自分の葛藤を映像の力で伝えることに挑んだ。

= = =
私は、手で話し、愛し、悲しむ人たちの世界が特別なんだと思ってきた。正確に言うと、自分の父や母が誰より美しいと思っていた。
口の言葉の代わりに手の言葉を使うことが、唇の代わりに顔の表情を微妙に動かして手語を使うことが美しいと。しかし、誰もそれを「美しい」とは言わなかった。世間の人たちはむしろそれを「障害」あるいは「欠陥」と呼んだ。
(一章「私はコーダです」より)
= = =

◆推薦コメント
読みながら胸が痛かった。けれどもこの痛みは、コーダが迎える未来を新しく切り開くものでもあった。
あなたとわたしの異なりからもたらされる喜び、そして、悲しみは、文化の出会いそのものだ。
―― 齋藤陽道(写真家)

ろう者の両親のもとで育った起伏に富んだ人生を表現することばの深さ、そして広がり。
この本は、ろう者とろう文化への格好の道案内として読むことができるだろう。
ボラさんのことばと思考は彼女のストーリーテリングにいくつもの輪郭を与え、多重露出のようなきらめきを与える。
―― 斉藤道雄(ジャーナリスト/「解説」より)

内容説明

韓国出身の、才気溢れる語り手、イギル・ボラ。手語を母語とし、ろう者と聴者、二つの世界を行き来する著者が家族と語り合い、世界を旅して、「私は何者か」と模索してきた道のり。

目次

1章 私はコーダです(二十一歳、コーダであることを知る;コーダに出会う―あなたと私の記憶のかけら)
2章 口の代わりに手で話す人々(父と出かけたアメリカ旅行;ろう者の天国ギャローデット大学に行く;ドキュメンタリー制作に突入する)
3章 手で愛をささやく(口の代わりに手で愛をささやく;聞こえない世界の中に生まれる;手で話すホットク売り;ポラと弟グァンヒの成長)
4章 私は幼い通訳者(手で話す人々の盆・正月の風景;ろう者の通信事情変遷史;私はただ「ボラ」でありたい;私が足を踏み入れた世界と結婚)
5章 コーダ、そして新しい始まり(口で話すろう者と出会う;デフ・フィルム『きらめく拍手の音』を制作する;“CODA Korea”のスタート)

著者等紹介

イギルボラ[イギルボラ]
1990年、韓国生まれ。映画監督、作家。ろう者である両親のもとで生まれ育ち、ストーリー・テラーとして活動する。17歳で高校中退、東南アジアを旅した後、韓国総合芸術学校でドキュメンタリーを学ぶ。中編ドキュメンタリー映画『ロードスクーラー』(2008)、長編ドキュメンタリー映画『きらめく拍手の音』(2014)を撮影し、同作は、ソウル国際女性映画祭にてドキュメンタリー玉浪文化賞及び観客賞、第8回女性人権映画察観客賞、第15回障害者映画祭大賞を受賞。日本では2015年に山形国際ドキュメンタリー映画祭にて「アジア千波万波部門」特別賞受賞

矢澤浩子[ヤザワヒロコ]
金融関係勤務を経て、日本語・韓国語教師、日韓翻訳・通訳、語学教育及び韓国文化関連のライターとして活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あじ

38
著者のイギル・ボラさんはろう者のご両親の間に誕生した、聞こえる子供“コーダー”として生を享けた。物心つく頃から両親に乞われるまま手語(※韓国で手話のこと)通訳を担わされ、口頭でも電話でも大人たちの間を渡り歩かされた。心ない人々の暴言や憐れみの視線から両親を守り幼心を痛めてたボラさん。身内の視点でドキュメンタリー映画を制作するまでのアイデンティティを綴ったのが本書である。ろう者を取り巻く環境は、韓国でも日本でも大差なく時代を経てきたように思う。独立したろう文化があることを知っておこう。2021/01/12

なっちゃん

24
デフ ヴォイスと言う本で知ったコーダ。聴覚障害者から生まれた耳の聴こえる子コーダ。読みづらいなぁと、思ってたら翻訳だったんですね。元は韓国のお話で、映像にもなってる。最初の方は、閉鎖的な環境での話で、胸が少し苦しくなる。後半は前向きに頑張る姿に敬意を抱いた。2021/05/16

すだち

24
著者は同名映画の監督で、ろう者の親を持つCODA。幼い頃から自分を説明する時は、まず親の話から。親が障害者だから良い子にしなきゃと思い、言葉が話せるようになると通訳に使われる。思春期には聴文化との葛藤に悩む。親から逃げたい気持ちを持ちつつも、ろう文化に惹かれていくのは宿命か。手で話す人と言葉で話す人。両方を知るCODAは、ろう者本人よりも世間の目や声に敏感で、手話の豊かさを言葉で伝えられる存在なのかもしれない。2021/03/14

タカラ~ム

19
耳の聴こえないろう者は、打ち鳴らす拍手の音を聞き取ることができない。だから両腕を上げて手のひらをひらひらとさせて視覚的に拍手をする。本書のタイトルはそこからきている。私たちはついついろう者(あるいは盲者)を「かわいそう」「大変そう」という目線で見てしまう。でも本当は彼らは彼らで自分の障害も含めて当たり前に生きている。私たちが一方的に彼らを障害者というポジションに追いやってしまっているのではないだろうか。お互いの存在を当たり前のこととして生きられる世界。そういう世界にならなければと考えさせられた。2021/06/18

たいこ

19
ゲラ。去年読んで未登録でした。ろう者の親を持つ聞こえる子どものことを『コーダ』というのだそうです。そんなコーダである著者が自分や他のコーダの体験をまとめた一冊。幼少期から銀行などで親のために通訳をしなければならず、必然的に家の経済状況を知ることになるあたりがつらい。手話の文法は聞こえる人の言葉の文法とは違うために、ろう者が読み書きが苦手でテレビの字幕なども理解しづらいことがあるというのが驚き。考えてみれば当然なのに今まで考えたこともなかった。2021/01/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/17069655
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。