内容説明
時代を超える方法と詩精神が現出する“幻視”の“定型空間”―短歌史の転回と展開を促した塚本邦雄の初期評論群。本巻には、塚本邦雄の初期の短歌観や韻文観、文学観の表明された評論集である『定型幻視論』『序破急急』『詞華栄頌』の三冊を完全収録。昭和二十六年から昭和四十七年までに執筆・発表された広範なエッセイが収録されている。
目次
定型幻視論(短歌における「現代」;歌の回復;反・反歌 ほか)
序破急急(悪について;殺青;エデンの西―われわれにとって父とはなにか ほか)
詞華栄頌(原色の法悦―窪田空穂;逆説的方法論―柴生田稔;シケイロスの首―坪野哲久 ほか)