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真説・川中島合戦―封印された戦国最大の白兵戦

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  • サイズ 新書判/ページ数 227p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784896917529
  • NDC分類 210.47
  • Cコード C0221

内容説明

永禄四年(一五六一)の川中島合戦は、史料がほとんどなく、軍記書の『甲陽軍鑑』等が描く内容が定説化してきた。著者は、同合戦が戦国期の典型的な戦国大名同士の戦いであったとの視点から、川中島の地形・景観の変遷、聖地・善光寺の歴史、城砦の実地調査、軍記書・合戦図屏風の研究、そして信玄・謙信の歴史をたどってきた。その結果、定説の矛盾に次々と気がつき、闇の中に隠れていた戦いの姿と、両雄がこの土地にこだわった本当の理由が次第に見えてきたのである。戦国ファン必読の書。

目次

第1部 資史料が語る川中島合戦(軍記書が描く定説「川中島合戦」;知られざる上杉系「川中島合戦」の発見;史料から読み解く川中島合戦の実像)
第2部 陸の信玄・海の謙信(信玄を悩ます「天変地異」の時代;信玄・謙信の「海の争奪戦」;越後の内紛と謙信の苦悩)
第3部 真説・川中島合戦の全貌(聖地・善光寺の争奪戦;信濃守護・信玄vs関東管領・謙信の戦い;最前線の砦・海津城築城;戦国期の川中島の景観を再現する;越後軍「妻女山布陣」への疑問;封印された川中島合戦を推理する;川中島合戦と信玄・謙信の去就)

著者等紹介

三池純正[ミイケヨシマサ]
1951年福岡県生まれ。工学院大学工学部卒業。東京都下の市役所に勤務しながら、現在は、武田氏を中心とした戦国期の歴史の現場を精力的に踏査し、現場からの視点で歴史の定説を見直す作業に没頭している。主な論文に「海津城について」(第19回郷土史研究奨励賞を受賞)などがある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

リッチー。

1
戦国時代の大立者二人による名勝負の研究本。物語として有名なのに実は同時代の資料が少なく、また定説も検証してみると無理が多い、とする論調には納得。ただし本書での結論は日本史に残る合戦としてはあまりにお粗末…文献を明示した考察には自分のような素人をなるほどなぁ、と思わせる説得力はあるけど、前述のとおりそもそも資料が少ないので、結局想像の域を出ないのは否めない。戦国時代に興味のある方にはオススメ。2014/11/25

0
小説的・講談的とも言える奇妙な点(違和感)を除いていくと常識的な結論になります。川中島の戦いに興味のある方は一読することをお勧めします。2011/09/19

きりまん次ゃ郎

0
直接の史料が無いとされる第四次川中島の合戦の姿を状況証拠によって浮かび上がらせている。「川中島の合戦」像が江戸時代にどのような背景によって形つくられていったのか。当時の武田信玄、上杉謙信のそれぞれの領国の経済基盤や周辺諸大名や朝廷との関係。川中島という地域の宗教・経済的な重要性。そして信玄、謙信にとっての川中島という地域の重要性と掘り下げながら、何故川中島で幾たびも信玄、謙信が対峙したのか。川中島の地理や地名から、実際どのような戦いがありえたのか。と推測していっている。2013/08/28

ゆみゆみ

0
これもまた、現地を歩いてみたくなる本です。当時と現在では地形がだいぶ変わっているということですが、現地を見てみなければ、疑問には思わないことがたくさんあるのだなぁと思いました。2013/03/10

えびえび

0
伝説と化した戦いを新しい資料や研究などを基に解き明かしていく本です。丁寧な解説と考察で読みやすい内容になってます。2013/02/20

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