新書y<br> 大江戸残酷物語

新書y
大江戸残酷物語

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  • サイズ 新書判/ページ数 237p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784896916409
  • NDC分類 210.5
  • Cコード C0221

内容説明

江戸時代は、西洋文化に毒されず“良き日本文化”を育んだ時代といわれてきた。しかし、江戸の現実に一歩踏み込めば、否応なく社会の暗部が目に入ってくる。そこには猥雑で血なまぐさい、陰惨な事件が繰り広げられていた。人間の生首をネタに強請を行う浪人。自らの体の肉を削ぎ落とし、主君に喰わせる家来。不義密通を制裁する猟奇的な私刑などなど。著者が長年にわたって集めた膨大な「史料ファイル」を元に、江戸の奥深い“闇”に鋭く切り込む。

目次

第1章 生首と旅する男
第2章 今日は処刑見物
第3章 情痴の果て
第4章 血達磨伝説
第5章 生きている屍
第6章 小塚原の犬
第7章 死体を塩漬けにする話
第8章 胆取り肉割く人々
第9章 優しさのゆくえ

著者等紹介

氏家幹人[ウジイエミキト]
1954年福島県生まれ。東京教育大学文学部卒業。日本近世史専攻
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

印度 洋一郎

5
江戸時代に記録されている、猟奇的な出来事を色々と紹介。生首をネタに強請をする浪人、裁かれる前に死んだので塩漬けにされる罪人の死体、人間の内臓の売買される闇市場などがあるが、総じて江戸時代は今よりも死が身近だった。だから、公開処刑は娯楽の少ない江戸庶民にとっては、一大イベント。死生観も今とは異なっていた。"血だるま"という言葉の語源となった、昭和に入っても根強い人気のあるネタだった「細川の血達磨事件」の顛末も面白い。不義密通で処罰された女性関連で、虚舟の蛮女にも言及されているが、実際類似の刑罰があったらしい2013/12/07

澤水月

5
割腹した中に掛け軸を納め守る衆道の極致「血達磨伝説」、人斬り浅右衛門末裔の人体ビジネスなど興味深い話ばかり!2010/01/26

唐橋史(史文庫~ふひとふみくら~)

4
「古き良き日本の伝統」を守り、不便でも貧しくても「人情」厚い人々が豊かに暮らしていたという「江戸時代」のイメージに強烈なカウンターパンチを食らわせる残酷無慈悲かつ痛快な一冊。猟奇事件・処刑・因習、人の死体をめぐる近世の暗部を、膨大な史料から紐解いていく。オブラートなどに一切包まない。史実ならではのありありとした残酷。「江戸時代」にロハスなユートピア幻想を抱いている人が読んだら発狂しそうな内容だが、結局、いつの時代も、どこの世界でも、光が強いほど影は濃いということだ。2014/05/02

マカロニ マカロン

2
個人の感想です:B。江戸時代は犯罪防止のために、死刑を公開したり、罪人の首を晒したりと、割と死が身近にあった。勿論平均寿命も短いから自分の周りでも家族や知人が死んで行くから、余計に死は身近だった。武士は普通に刀を持ち歩いているし、平民たちにも刀が普及していたりして、余計に犯罪は起こりやすかったのだろう。現代の日本の安全な社会に生きられる幸せを実感できる本だった。杉本苑子さんの小説『珠の段』は図書館で借りてぜひ読んでみたい。2013/04/17

2
この著者の本は歴史に詳しくない人でも面白く読めると思うんだけど、この本は特にその特色を強く感じた。ただ、内容は【閲覧注意】w病気や自害で死んだ罪人を刑が決まるまで塩漬けにする、その塩漬けの作り方とかもう…。('A`)しかし読んでいるうちに感覚がマヒしてくて大丈夫になってくるのが不思議w2012/04/30

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