内容説明
百学を駆使する小室学の真髄に迫る。12年前に小室直樹によってのみなされたソ連邦の崩壊予言。それは、サミュエルソン、パーソンズなど一流の学者から、経済学・社会学をはじめとする10に余る学問を修めた学識をトータルに活かして導いたものだった。冷戦後のこれから、指針をなくした社会科学は何をなすべきかをも示唆する、小室学の入門書。
目次
序章 いま、なぜ小室直樹なのか
第1章 ソ連崩壊はこうして予言された(構造‐機能分析をソビエト問題にあてはめる;宗教を禁じた国の「宗教」;スターリン批判がソ連を崩壊させた)
第2章 学問ひと筋―日米の碩学の直伝を受けて(システムとの出会い;経済学―一般均衡理論;社会学者・小室直樹―構造‐機能分析;人類学・ヴェーバー・デュルケム研究;構造‐機能分析における小室バージョンの完成;法社会学・政治学・統計学から宗教学まで)
第3章 小室学―田中角栄問題と日米・中国・韓国分析(田中角栄とロッキード事件;日米関係の構図;日本社会分析;中国・韓国と日本)
主要文献・略年譜