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内容説明
彼らは天与の才能を欲しいままに、数々の名曲・名演奏を残した。しかし、彼らはある時、自覚すらないまま音楽を奪われてしまった芸術家達である。自らの脳に起こった数奇な事実を理解できぬまま、忍び寄る不安を打ち消すかのごとく創作の炎を燃やし、そして逝った者達へ…。楽聖バッハ没後250年を経ていま、脳神経内科医師・岩田誠は、専門医として全能を傾けた検証から深い敬愛を込めて、彼らに「告知」する。彼らのまごう事なき才能と、その音楽性の高さを証明するために…。そして、気まぐれな脳に翻弄され、無念の挫折へと向かわねばならなかった彼らへのレクイエムとして…。
目次
第1章 音楽家の脳
第2章 ラヴェルの病い
第3章 言葉を奪われた音楽家たち
第4章 音楽を失う時
第5章 芸術家の脳腫瘍
第6章 音楽する脳
第7章 創造と幻覚
巻末特別掲載 バッハの墓所の発掘調査
著者等紹介
岩田誠[イワタマコト]
1942(昭和17)年10月5日東京都生まれ。1967(昭和42)年に東京大学医学部医学科卒業後、虎の門病院にて実地修練。1971(昭和46)年より東京大学医学部神経内科にて神経内科の臨床を学ぶ。1972(昭和47)年から約1年間パリ大学医学部サルペトリエール病院に留学。1976(昭和51)年から2年間ニューヨークのモンテフィオーレ病院に留学。1982(昭和57)年から東京大学神経内科助教授。1994(平成6)年より東京女子医科大学附属脳神経センター神経内科主任教授。1998(平成10)年より東京女子医科大学附属脳神経センター所長。医学博士。パリ大学外国人助手資格。日本神経学会認定医。臨床修練指導医。1992(平成4)年第1回中山賞受賞。仏日医学会1992年度賞受賞。1998(平成10)年第52回毎日出版文化賞受賞
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