脳と音楽

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  • サイズ B6判/ページ数 340p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784896003765
  • NDC分類 761.14
  • Cコード C1095

内容説明

彼らは天与の才能を欲しいままに、数々の名曲・名演奏を残した。しかし、彼らはある時、自覚すらないまま音楽を奪われてしまった芸術家達である。自らの脳に起こった数奇な事実を理解できぬまま、忍び寄る不安を打ち消すかのごとく創作の炎を燃やし、そして逝った者達へ…。楽聖バッハ没後250年を経ていま、脳神経内科医師・岩田誠は、専門医として全能を傾けた検証から深い敬愛を込めて、彼らに「告知」する。彼らのまごう事なき才能と、その音楽性の高さを証明するために…。そして、気まぐれな脳に翻弄され、無念の挫折へと向かわねばならなかった彼らへのレクイエムとして…。

目次

第1章 音楽家の脳
第2章 ラヴェルの病い
第3章 言葉を奪われた音楽家たち
第4章 音楽を失う時
第5章 芸術家の脳腫瘍
第6章 音楽する脳
第7章 創造と幻覚
巻末特別掲載 バッハの墓所の発掘調査

著者等紹介

岩田誠[イワタマコト]
1942(昭和17)年10月5日東京都生まれ。1967(昭和42)年に東京大学医学部医学科卒業後、虎の門病院にて実地修練。1971(昭和46)年より東京大学医学部神経内科にて神経内科の臨床を学ぶ。1972(昭和47)年から約1年間パリ大学医学部サルペトリエール病院に留学。1976(昭和51)年から2年間ニューヨークのモンテフィオーレ病院に留学。1982(昭和57)年から東京大学神経内科助教授。1994(平成6)年より東京女子医科大学附属脳神経センター神経内科主任教授。1998(平成10)年より東京女子医科大学附属脳神経センター所長。医学博士。パリ大学外国人助手資格。日本神経学会認定医。臨床修練指導医。1992(平成4)年第1回中山賞受賞。仏日医学会1992年度賞受賞。1998(平成10)年第52回毎日出版文化賞受賞
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

太鼓

10
タイトルから想像していた内容ではありませんでした。脳に障害を負った音楽家たちの脳から、脳組織の音楽機能に当たる部分を探そうという本。もっと脳と音楽に関する雑学、ライフハックのような本だと思っていました。過去の有名音楽家とその症例を取り上げてつぶさに見ていくのですが、要点だけまとめると数ページで済みそうでした。検証の過程を楽しめるか、退屈だと感じるか。自分は楽しかったです。音楽家のエピソードは雑学として読めます。ラヴェルとガーシュインの関係など、初めて知ることがたくさん出てきました。2016/01/17

還暦院erk

9
図書館本。実は久々の再読。読了まで時間がかかったが名著だと再認識。時間をおいてまた読みたい。購入しようかな…。ガーシュインがあんな悲劇的な最期だったとは。ラヴェルの病気も気の毒すぎる。盲目の老オルガニストがひどい失語症になって曲名を答えることすら出来なくなったのに、その曲を(昔と変わらず)見事に暗譜で弾くことは出来たというエピソードに感涙。どの脳分野が「生き残る」かで症状や予後がめちゃめちゃ違うというのは実に恐ろしいことだ。2016/12/16

ドッグオウ

4
音楽は全脳的な機能の発現であり、ある部位が音楽機能をすべて請け負っているわけではない。だから脳の一部を欠損しても、その人の音楽機能がまったく失われるわけではない。2016/02/19

isp

2
脳機能における音楽という話で、思ってたのと違いましたが、知的好奇心を大いに指摘されました。ラヴェルやガーシュイン、シューベルトの逸話まで読めます。あと死後のバッハとか。 2016/02/10

やきそば

1
音楽が脳におよぼす影響の本ではなかった。いやそれもちょっとだけあったけど。脳からの音楽の話でした。 2016/02/21

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