内容説明
インターネット上で医師や専門家の信頼を一身に集める著者が、確かな文献に基づき、緻密かつ明解な文章で、「ワクチンは有害」「がんは治療するな」「酵素で健康になる」などという根拠なしの『ニセ医学』をメッタ斬り。自分や大切な人の健康を守るためにも、いざ病気になったときに危険な治療法や健康法に騙されないためにも、必読の一冊。
目次
第１章 現代医療編（薬；がん；ワクチン；出産）
第２章 代替医療編（伝統療法；エネルギー療法；独自療法；その他）
第３章 健康法編（食；健康食品；健康グッズ；その他）
著者等紹介
ＮＡＴＲＯＭ［ＮＡＴＲＯＭ］
内科医。医学部を卒業後、大学病院勤務、大学院などを経て、現在は市中病院に勤務。診療のかたわら、インターネット上で「科学」と「ニセ科学」についての情報を発信している（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
♪みどりpiyopiyo♪
84
科学的っぽい振りをして、体に良さそな誤解をさせて、巷に溢れる「エセ科学」や「ニセ医学」。効果が無いばかりか害も多いんだよね。■本書は、頭ごなしに否定するのではなく、ニセ医学を信じてしまいたくなる人の気持ちに配慮しながら分かりやすく解説してくれてます。■病気の不安でついついって事もあるから、こーいう本を元気なうちに読んでたら悲劇も防げるんじゃないかな。■現代医学（西洋医学）を退ける言説や「万能」「好転反応」「毒出し」「デトックス」を謳うモノには耳を貸さない。減った物を食べても補えない。無知を伴う善意は危険。2016/05/05
Tui
35
誤った根拠をもとに医療行為を行う人物や施設に対し、実名をあげて疑問を投げかけている勇気の書。印象的なのは、疑わしい治療法や健康法が、がんを始め藁にもすがりたくなる深刻な病気において特に目立つこと。また、科学的根拠が薄いから体験談を使うしかないこと（アピール力の強さを分かってて活用してるかも）。いずれにしても、罪は重い。体験談が治療効果の証拠には全くならないことだけでも、知っておいたほうがいいですね。名指しされているあるクリニックを検索してみると、サイトが堂々とあり、雑誌やテレビでも紹介されているご様子で。2015/03/02
ロア
33
医学的根拠のない「ニセ医学」について、簡潔に解説してあり分かりやすい。第１章は現代医療について。ステロイド は悪魔の薬？抗がん剤は毒？ワクチンは有害？等々。第２章は代替医療。ホメオパシーや瀉血、オーリングテストに気功その他。エネルギー療法は夢があって良いね〜。でもやっぱり胡散臭い。第３章は健康法編で、私はこの章が1番面白かったです。特に健康食品の項。普通に元気な人が健康食品にお金使うのもったいないもの。それならまともな食材にお金を使って、バランス良い食事を自炊した方が断然良いよ（∩＾ω＾∩）2017/09/02
Aby
29
アトピー，喘息，癌などを患っている家族や友人がいたら，藁をも掴む思いで代替医療やら食事療法やらに手を出してしまうんだろうと思うと，切なくなってくる．こういう本は，家族や友人を助けたいと思う状況に陥る前に読んでおかないと，簡単にはまってしまうのだろう．Oリングテストの世界では，ティッシュペーパーの箱や段ボールの箱，シャープペンシル，洗濯物の表示などが電磁波が出てて体に悪いんですと．すごい発想だ．私はステロイドのおかげで喘息をコントロールできるようになり，生活の質が向上しました．現代医療万歳！2014/09/20
くさてる
28
ホメオパシーやOリング、酵素健康法に反HPVワクチン、さらには「がんは治療するな」説まで、さまざまな医学の皮を被った「ニセ医学」について、丁寧な解説と反論でまとめたもの。専門的な記述も多く、難しく感じるところもありましたが、なるほどと思わされました。残念ながら、それぞれにハマっている人からしたらとんでもない偏見の書だと思われてしまうのでしょうけど。どっちつかずの立場のひとや、それらに手を伸ばしかけた人に考えてもらうための大切な資料としてじっくり読み返していきたいと思います。2014/07/01
