出版社内容情報
「おいしい」そのひと言から フードツーリズムははじまる!
フードツーリズムは「食」に関わる「歩く」、「見る」、「聞く」、「食べる」、「体験する」の総合的な観光の形態といえる。(本書「はじめに」より)
衣・食・住は私たちの暮らしに欠かせません。とりわけ「食」は、生きていくために必要不可欠なものであり、一方で好奇心をかきたてる娯楽でもあります。世界を見わたすと、その土地ならではの食文化が、ここかしこで息づいています。人々はそこでしか味わえない「おいしい」を求めて足を運びます。 そう、「おいしい」には、人が集まるのです。
本書ではフードツーリズムやフードシステムの基本的な考え方、安心安全な食材として有機農産物について、そして著者が実際に見て聞いて味わった世界のフードツーリズムを紹介しています。その土地の歴史、脈々と受け継がれる文化、そこに暮らす人々となど、「おいしい」を取り巻く環境にふれあえるフードツーリズムはいま、まちづくりの視点からも注目を浴びています。
人を元気にするまちづくりや地域活性化のヒントとなる一冊です。
1章 フードシステムとフードツーリズムのフレームワーク
2章 オーガニックのフードシステムとツーリズム
01 オーガニックの歴史的背景と有機認証制度/02有機農業による農産物生産とその特徴/03有機農産物のフードシステムとその特徴
3章 農産物直売所のフードシステムとツーリズム
01食の安心安全と新しいフードシステムとしての日本農産物直売所/02有機農産物のマーケットと食の光景─欧米の事例と日本への応用─
4章 欧米のフードツーリズム
01フランスにおけるワイン文化の成熟とワインツーリズム/02フランスにおけるチーズのフードツーリズム/03ベルギーのビールの村におけるフードツーリズム/04ワシントンで流行りのオーガニックレストラン「ノラ」
5章 日本のフードツーリズム
01日本におけるワンツーリズムの発展とフードツーリズムへの可能性/02そばのブランド化とフードツーリズム/03日本における食文化の地域差とそのフードツーリズムの可能性
6章 アジアのフードツーリズム
01韓国・全羅北道完州郡安徳里におけるキムチづくりのフードツーリズム/02バンコク郊外におけるルーラルツーリズムとフードツーリズムのコラボレーション/03モンゴルにおけるゲルキャンプツーリズムとフードツーリズムのコラボレーション
菊地 俊夫[キクチ トシオ]
首都大学東京都市環境科学研究科教授。理学博士。筑波大学大学院博士課程地球科学研究科修了後、群馬大学教育学部助教授、東京都立大学理学部助教授を経て、現職。 専門は農業・農村地理学、観光地理学、自然ツーリズム学。大学と大学院では、農業・農村の持続性や農村空間の商品化、およびフードツーリズムや環境資源の適正利用などの研究と教育を行う。
感想・レビュー
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