コトラーのマーケティング・マネジメント 基本編

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  • サイズ B5判/ページ数 428p/高さ 24cm
  • 商品コード 9784894716582
  • NDC分類 675
  • Cコード C3063

出版社内容情報


目次【詳細】

第1部 マーケティング・マネジメントの理解
第1章 21世紀のマーケティング
第2章 顧客満足、顧客価値、および顧客維持の確立
第3章 市場での勝利:戦略計画、実行そしてコントロール

第2部 マーケティング機会の分析
第4章 市場、市場需要、マーケティング環境の理解
第5章 消費者市場と購買者行動の分析
第6章 ビジネス市場と購買行動
第7章 競争への対処
第8章 市場セグメントの明確化と標的市場の選択

第3部 マーケティング戦略の立案
第9章 製品のライフサイクルを通じての製品の開発、差別化、ポジショニング
第10章 製品ラインとブランドのマネジメント
第11章 サービスの設計とマネジメント
第12章 価格設定戦略と価格プログラム

第4部 マーケティング・プログラムのマネジメントと提供
第13章 マーケティング・チャネルの選択とマネジメント
第14章 小売業、卸売業およびマーケット・ロジスティクスのマネジメント
第15章 統合型マーケティング・コミュニケーションの設計と管理
第16章 セールス・フォースのマネジメント
第17章 ダイレクト・マーケティングとオンライン・マーケティングのマネジメント
用語


監修者あとがき

 本書は、Philip KotlerによるA Framework for Marketing Management, First
Edition, Prentice Hall, 2001の邦訳である。
 原著のA Framework for Marketing Management, First
Editionは、同じくコトラー教授によるMarketing Management, The Millennium
Editionの理論部分を中心に再構成したものである。Marketing Management,The
Millennium
Editionは、ノースウェスタンやスタンフォードなど米国のトップ・ビジネススクールを中心に、マーケティングの上級テキストとして世界で最も広く読まれている。我が国においても、『コトラーのマーケティング・マネジメント ミレニアム版』(ピアソン・エデュケーション刊)として2001年に出版されており、多くのマーケティング実務家やマーケティング研究者から強い支持を得ている。
『コトラーのマーケティング・マネジメント』は体系的であり内容的にも極めて充実している半面、原著では700ページ、邦訳にいたっては900ページを超える大著となっている。読破することは容易ではなく、また携帯するなどの取り扱い面でもやや問題があった。多くの読者は、コトラー教授によるマーケティングの本質をもっと手軽に学びたいと感じていたに違いない。本書は、『コトラーのマーケティング・マネジメント』のエッセンスをコトラー教授自身が再構成し、一冊の本としてまとめたものである。言うならば、まさに読者志向であり、マーケティングを実践した書であるといえるだろう。
* * *
 基本編といっても、単に『コトラーのマーケティング・マネジメント』を要約したものではない。第三者が出版事情などの理由で手を加えてしまうと、どうしても原著者の考えや思いは正しく伝わりにくくなる。本書はコトラー教授自身が再構成している点に大きな意義がある。枠組みや理論など、マーケティングにおける普遍的な部分の説明は変わらないが、新しい研究成果や主張が少なからず盛り込まれている。
 さらに、構成面での工夫もなされている。そのことは、章立てを見てもらうとすぐに理解していただけるはずである。『コトラーのマーケティング・マネジメント』では、5部22章立てとなっていたが、本書では4部17章立てとなっている。またボリュームを減らした分、本文中に含まれる事例はかなり削減されているが、その多くは新しいものに差し替えられていたり、データが更新されている。読者は、米国を中心とした最新のマーケティング動向も把握することができる。
 上述のような特徴を備えた本書は、我が国におけるマーケティングに少なからず貢献できるものと確信している。意義ある出版に監修者としてかかわることができたことは、マーケティング研究者の一人として誠に嬉しく思っている。マーケティングと何らかの接点を有する実務家、ビジネスを学ぶ大学院生、そしてゼミなどでマーケティングを学ぶ学部学生など、幅広い人々に読んでいただきたい一冊である。
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 2001年の秋、『コトラーのマーケティング・マネジメント』の出版に当たり、コトラー教授が来日した。その際、「私は読者から著書にサインを求められても、その著書が古い版であると応じない」と語っていた。もちろん、新しい版を買わせるためではない。自らの著書であっても、10年も経てばあまり役立たないことを認識しているからだ。それほど、今日のビジネスの動きは速く、またマーケティングという学問の動きは速いのである。
 とすれば、マーケティングを学ぶ人々のために、最新のテキストはどうしても欠かせない。もちろん、ある程度マーケティングを理解している人々にとっても、頭の整理や新たなヒントを得るために、優れたマーケティング・テキストは必要であろう。ビジネス環境が大きく変化し、新しい時代のマーケティング論理が求められている今日、本書の出版はまさに時宜にかなっていると思われる。
 本書が広く読まれることで、最新のマーケティング論理が浸透することを祈っている。そして、マーケティングのおもしろさや楽しさが多くの人々に理解されることを期待している。
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 本書の監修作業にあたっては、早稲田大学大学院商学研究科に在籍する阿部いくみ、井上淳子、鈴木拓也、橋田洋一郎の4氏の協力を得た。彼らは『コトラーのマーケティング・マネジメント』の読み合わせにも参加してくれたメンバーであり、「コトラー流のマーケティング」に精通している。今回も貴重な夏休みの大半を返上し、最終原稿の確認作業に快く参加してくれた。大学院生である彼らは、本書がターゲットとする主要読者層であり、彼らの忌憚のない意見やフレッシュな指摘は、本書の完成度を高めてくれている。
 最後となったが、適切な翻訳作業を進めてくれた月谷真紀氏、コーディネーター役となり様々なアドバイスをしてくれた株式会社バベルの鈴木由紀子氏、編集の労をお取りいただいたサイト編集室の斉藤英裕氏に対して、この場を借りてお礼申し上げたい。
 本書により、マーケティングのファンが生まれ、マーケティングの支持者が増え、マーケティングのエキスパートが育ち、引いては我が国におけるマーケティングの高度化がなされたならば、監修者としてこれにまさる慶びはない。

2002年9月4日
                                            恩藏直人 

内容説明

本書は、マーケティング解説書の決定版『コトラーのマーケティング・マネジメントミレニアム版』(第10版)の簡易版である。本書は、マーケティング・マネジメントの主要なコンセプトを簡潔に提示すべく編集されている。この分野における最先端の動きを論じた信頼できる解説書を求めつつも、授業時間を事例研究やシミュレーションに多く充てるため、教科書はなるべく薄いことが望ましいと考えている大学の先生がたに重宝してもらえるであろう。

目次

第1部 マーケティング・マネジメントの理解(21世紀のマーケティング;顧客満足、顧客価値、および顧客維持の確立 ほか)
第2部 マーケティング機会の分析(市場、市場需要、マーケティング環境の理解;消費者市場と購買者行動の分析 ほか)
第3部 マーケティング戦略の立案(製品ライフサイクルを通じての製品の開発、差別化、ポジショニング;製品ラインとブランドのマネジメント ほか)
第4部 マーケティング・プログラムのマネジメントと提供(マーケティング・チャネルの選択とマネジメント;小売業、卸売業およびマーケット・ロジスティクスのマネジメント ほか)

著者等紹介

コトラー,フィリップ[コトラー,フィリップ][Kotler,Philip]
ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院でインターナショナル・マーケティングのS・C・ジョンソン&サン・ディスティンギッシュド・プロフェッサー。シカゴ大学で経営修士号を、MIT(マサチューセッツ工科大学)で経営博士号を取得した後、ハーバード大学では数学、シカゴ大学で行動科学を研究した。マーケティングの世界的権威のひとりである

恩蔵直人[オンゾウナオト]
1982年早稲田大学商学部卒業、その後、同大学大学院商学研究科を経て、1989年早稲田大学商学部専任講師。現在、早稲田大学商学部教授、博士(商学)

月谷真紀[ツキタニマキ]
1967年生まれ。上智大学文学部卒業。翻訳家
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