電子商取引の経済学―オンライン・エコノミックス概論

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  • サイズ A5判/ページ数 578p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784894710788
  • NDC分類 547.48
  • Cコード C3033

出版社内容情報

デジタル世界の将来はインターネットによって決まる。実際、つい何年か前まで、こうしたカオス的・分権的なインターネットを商業利用するなど、まったく現実味のない話であった。今日、政府や巨大企業は、国家的情報インフラをいかにして建設するのか、青写真をやっと完成しつつあるが、その一方で、インターネット商業利用の主要な構成物(ユーザー、技術、デジタルコンテンツ)がすでに収斂しつつあるのも確かである。こうした動きを支えているのは、ワールド・ワイド・ウェブに慣れ親しんだユーザーたちだ。経済学的な見地から、以上のような状況を評価・分析するにはいったいどのような手法が求められるだろうか。この場合、「経済学的な見地」とは「より本質的で将来を正確に見通せる見地」といいかえてもいい。本書はそうした原理的なアプローチを誰にでも納得できる形で実現し、複雑化する電子商取引を体系的に捉えた「最初の本」といえよう。この本で取り上げているのは、市場としての電子商取引である。電子商取引の最もコアな部分とは、売り手と買い手がデジタル市場で、デジタルなプロセスを経て、デジタル製品を売り買いする、その局面に存在する。本書は全く新しいこの商取引の形態を経済学的な手法によって分析し、その将来性と課題を体系的に解明する。

【目次】

   第1章 電子商取引とインターネット 
   第2章 製品とプロセスの特性 
   第3章 インターネットのインフラと価格設定 
   第4章 品質の不確実性と市場の効率性 
   第5章 著作権保護の経済的な側面 
   第6章 品質と製品情報の提供 
   第7章 消費者による情報検索 
   第8章 製品選択と差別的な価格設定 
   第9章 金融仲介業者と電子商取引 
   第10章 電子決済システム 
   第11章 電子商取引のビジネスと政策に対する意義 
   第12章 経済学研究の今後の指針

内容説明

この本で取り上げているのは、市場としての電子商取引である。電子商取引の最もコアな部分とは、売り手と買い手がデジタル市場でデジタルなプロセスを経てデジタル製品を売り買いする、まさにその局面にこそ存在する。本書は全く新しいこの商取引の形態を経済学的な手法によって分析し、その将来性と課題を体系的に解明する。

目次

電子商取引とインターネット
製品とプロセスの特性
インターネットのインフラと価格設定
品質の不確実性と市場の効率性
著作権保護の経済的な側面
品質と製品情報の提供
消費者による情報検索
製品選択と差別的な価格設定
金融仲介業者と電子商取引
電子決済システム〔ほか〕

著者等紹介

ウインストン,アンドリュー B.[Whingston,Andrew B.]
1962年Carnegie Mellon大学にてPh.D.取得。1961年から1964年までYale大学の経済学部助教授、同時期Cowles経済研究財団。1964年、Virginia大学経済学部助教授、1966年Purdue大学経営学部教授。現在の研究は電子商取引の広範な分野にわたる。事業計画、事業運営、組織構造やネットワーク、電子出版、電子教育、コンピューター仕様パラダイムの収束、ITのビジネス上の価値、これらすべてにたいする電子商取引のインパクトを主に扱っている

スタウル,デール・O.[Stahl,Dale O.]
かなり広範な分野で著作を刊行。主な研究分野は、費用便益計算、一時的均衡理論、先物市場における情報とマージン、数量・価格調整過程の安定性、戦略的価格設定、消費者探索と企業の広告戦術、関税戦略の政治的効果、ゲーム理論と交渉理論、知識の価格など

香内力[コウウチチカラ]
1965年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。早稲田大学大学院経済学研究科博士課程満期退学。訳書に「経済社会の興亡」など

崔淳容[スーヤンチョイ]
Texas大学の電子商取引研究センター及び経済学部の博士課程修了研究員。同大学でPh.D.取得。同大学および民間のサーベイ会社、非営利組織などのコンピューター及び統計コンサルタント。インターネットの使い手で、ユースネット・ニュースグループおよびメーリングリストで活躍中
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