感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
376
起承転結の転。前半の主だった人物が欠け始め、新たに出てきた人物の活躍が始まるかと思いきや、龐統のように一瞬で消えていくものもいる。やはり周瑜の死が主となり、そこに馬超と張魯、そして関羽の行く末への仕込みが重なる。石岐がここに来て、こういう絡み方をしてくるとは。全体的に、主要人物が年齢を重ねたこともあり、物語の感触に変化がある。しかし、一番驚愕したのは、元筵織りのオッサンが、いつの間にか房中術を駆使して若い娘を蕩かす技師になっていたこと。あまり想像したこともない劉備の一面。2018/12/16
はっせー
156
英雄が消えていく。志半ばで亡くなる。人によって消え方は違うが読んでいて辛くなる。赤壁の戦いの後から成都制圧までが描かれている。この話は魏 呉 蜀が少しずつ大きくなったり変化する期間である。ここで注目してほしいのは馬超率いる涼州の勢力である。一族を殺されて復讐のために曹操と戦う。しかし馬超以外の勢力は一枚岩ではない。馬超はあまりその事を気にしていない。彼の考え方はまさに孤高と言える。今後馬超が与える影響。そこに注目していきたい。これからどんどん英雄が消えていってしまうが早く続きが読みたいと思った!2020/11/16
ehirano1
152
若き秀才水軍師周瑜は生きても死んでも英傑達に影響をおよぼしたという点に驚きました。特にあの曹操を己の死に様までをも考えに耽らせたのには大変驚きました。おそらく、英傑達もそろそろ己が人生の終末を考えざるを得ない年齢に来てしまったというのもあるかとは思いますが、乱世において「戦死ではない死」には、彼らもどう向き合えば良いのか分からなかったのでしょうか。2017/06/11
ehirano1
84
「・・・家族を持つということは、人生のかたちを変えるということだ。それによって、人のありようもまた違って見えてくる。それが、なにかを教えてくれるかもしれないぞ(113)」。結構重い言葉です。家族は確かに人生のかたちを変え、確かになにかを教えてくれますね。2021/05/03
Kircheis
79
★★★★☆ 北方三国志では、孔明と並ぶ天才という位置づけにされていた周瑜が死んだ。孫策といい、周瑜といい、絶世の美人姉妹と結婚しながら不倫しているのは、昔とはいえあまり好感は持てない。 龐統は残念な死に方。 あと、とにかく馬超がカッコ良い。個人的に北方版では1番の推しキャラだ。2018/02/02