出版社内容情報
世界中に名前をとどろかせている、マジシャン・ブルー。その正体は謎につつまれていて、素顔さえ見たものはいない。ブルーを日本に招聘するという、およそ不可能と思われる仕事を引き受けた僕が手を尽くし果て、途方に暮れていた時、なぜか、彼の方から会いたいというエアメールが届く。ブルーとはいったい何者なのか?少年時代の記憶が鮮やかに浮かび上がる、珠玉の青春ファンタジー。(解説・佐藤亜紀)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
入江
7
細かな文章の使い方が見事で惚れ惚れします。「『~あなたと結ばれる運命にあったとか、最初に会ったときにそう思ったなんていうけど、ひとは常に誰に対してもそう思いつづけていて、結果が出てから、やっぱり、と確認しているだけなんじゃないかな。生きるというのは、確認する作業なのかもしれないね』」自分の人格に対しても言及しており、ひとは複数の人格から一つを選び取っているという。皮膚の内側の小宇宙に無数の人格を持っている、と。選ぶ方法は時間や状況次第で変化する、とても脆いものだ。2018/01/16
めーこ
1
表紙につられて購入してから幾年月。10年後にようやく読了。青い世界。戻らない時間。優しい思い出。2014/12/06
ギマ
0
作為、が立ちはだかる。誰も彼もが与えられた役割を果たすためにのみ動く。血を通わせるのではなく歯車を噛み合わせるために会話する。【青】というイメージを表現するために。楽しむ類の小説ではない。青春でもない。2015/01/20
mks
0
⑥B102019/04/28
みしぇる
0
薄井さんから頂いて読んだ本。 前半は謎めいていて推理小説っぽいんだけど、なんか後味が悪かった。