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内容説明
『妊娠小説』で世間を騒がせた斎藤美奈子が、誰も知らなかったヒロインの姿を鮮やかに看破する、待望の書き下ろし第二評論集。
目次
紅一点の国(アニメの国;魔法少女と紅の戦士;伝記の国 ほか)
紅の勇者(少女戦士への道―『リボンの騎士』『ハニー』『セーラームーン』;組織の力学―『ヤマト』『ガンダム』『エヴァンゲリオン』;救国の少女―『コナン』『ナウシカ』『もののけ姫』 ほか)
紅の偉人(天使の虚偽―フローレンス・ナイチンゲール;科学者の恋―マリー・スクロドフスカ・キュリー;異能の人―ヘレン・ケラー ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさと
4
毒舌に若干引きつつも面白かった。2023/10/01
かりんとー
4
魔法少女、紅の戦士、悪の女王の分け方が面白いなあ。 1999以降のアニメはどう見る。CCさくら、なのは、プリキュア、アイカツ。 「男の子の国」「女の子の国」は更に堅固になったかも。2015/05/12
えすてい
3
アニメ・特撮のヒロインをベースに、子供向け伝記に取り上げられる女性偉人の常連であるジャンヌダルク・ナイチンゲール・キュリー夫人・ヘレンケラーをアニメ・特撮ヒロインの「男の子の国」「女の子の国」「魔法少女」「紅の戦士」「悪の女王」として見ていくくだりは、エンタメとしては面白い切り口。女性が偉人となって子供向け伝記に取り上げられるにはアニメのヒロインとならなければいけない。現在も上記の4人の伝記の刊行は続けられてるが、多少は「史実」を反映した場面のものもあるが、ベースとなる「ヒロイン像」は昔から変わってない。2016/03/30
おはぎ
2
★★★★ 確かに昔からなんで戦隊ヒーローって女子1人(たまに2人)しかいないんだろうって疑問に思ってました。 魔法少女、紅の戦士、悪の女王のカテゴリ分けは興味深い。 バッサリ往年のアニメ・特撮ヒーローもの・伝記を切っていくのは さすが斎藤節。単純に面白い物言いです。 あと斎藤さん、セーラームーン相当お好きなのでは? 結構セーラームーンから例が多用されていてニマニマできます(笑)2013/05/31
bookends
2
単純化が過ぎるし論も強引さが目立つが、分析の精緻さが売りの本ではない。乱暴を承知でばさばさ斬っていくエンターテイメント系。冴えわたりすぎた文体は時に寒々しいものの、指摘の鋭さに裏打ちされていてにやっとさせる。「男社会」ではなく、「たくさんの男性と少しの女性でできた世界」という指摘は鋭い。女性が「のし上がる」ことは格差の是正ではなく、秩序に許され秩序を補強している。「紅一点」に目をつけただけで凡百のヒロイン像分析から頭を抜いているが、紅一点の実例は意外と少ない。一番どきっとした言葉は「クインビー症候群」。2012/08/01