内容説明
職場、自宅の全壊、実父の圧死。しかもその中で社説の責を負うという凄絶を極めた事態にあった記者が、透徹した眼で「震災報道」とは何かを徹底的に検証していく不屈の魂の記録。
目次
1 震災報道・原点からの発想―社説・コラムから(95・1・20~95・12・7)(被災者になって分かったこと;壊れたわが家はどうなるか;“暗黒の帯”に光がともるのはいつか ほか)
2 新しいまちづくりへ―十のエッセイ(95・5~96・1)(まちづくりの「過ち」繰り返すまい;阪神の本当の「価値」;仮設住宅迷う被災者 ほか)
感想・レビュー
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モリータ
7
◆1996年1月30日藤原書店刊。著者は神戸新聞論説委員長(当時)。神戸新聞の社説・コラム(『正平調』)、『世界』、『Ronza』に書かれた文章を集成。短いが、含蓄のある銘記すべき文章も多い。◆同著者による『コラムニストが見た阪神大震災』の感想で気になっていた野坂との接点については175頁で言及あり(野坂は同じ小学校の一学年上)。◆「大地震はどこにでも起こり得るものであり、どの地域新聞も、それぞれの地域社会の人々(読者)と運命共同体を形成していて、新聞を作る者も、読む者も同じ船に乗っているため、被災(続2024/02/29