感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
88
昔ホテルだった廃墟に暮らす4匹の雌猫。そこは誰かの夢の墓場。輝かしい過去に生きる縞猫。瞳に涙をいっぱいにあふれさせ「辛いことなんて何にもない」と呟くカラス猫。女帝のように振る舞うブチ猫。そして、別れた飼い主を愛し続ける〈デジャ・ヴ〉という名の猫。飼い主は童話作家。いつも心の中だけに物語を描いていた……。哀愁が漂う幻想的な大人の絵本。文字にならなかった言葉は、別の形で命を吹き込まれるのかな。叶わない夢はどこに行くのかな。いつか、どこかで出会えるのかな。2015/07/05
ふう
86
まず、美しい猫の瞳に惹きつけられました。ルイ・ルイ、ガラ、フーガ。名前があるということは、かって誰かの猫だったということですね。そして４匹目の猫の名前はなんとデジャ・ヴ。そのヴがいなくなった飼い主について話し始めたときから、物語が不思議な迷宮へと入っていきます。人間のわたしは入っていけません。「とても重い人生を背負った方が このホテルに近づいている」 よければ、わたしもそのホテルで休ませてもらいたい…。2020/08/24
とよぽん
57
舟崎克彦さんの絵本ということで、児童書だろうと思っていたら、これは大人の絵本。落田洋子さんの銅版画が何とも魅力的で、どちらかというと文章そっちのけで絵を楽しませてもらった。そして夜猫ホテルのお話は、これでおしまいか？と、驚きの終わり方で、何だか置いて行かれた感じ。2020/08/17
p.ntsk
54
【猫本を読もう 読書会】夜猫ホテルという廃ホテルに集まり過去を語り合う猫たち。タイトルからイメージしていたのとは違う内容でした。絵本というか幻想的な挿絵入りの小編という感じ。演劇の一場面を見ているような独特の雰囲気でちょっと文学的な香りがする大人向けの作品かなと思います。 2019/02/13
ちえ
41
リクエストしたウオカーズ版が届き、一緒に借りてきました。何度も開き二冊を比べてていると、気がつかない間に夜猫ホテルの世界に引き込まれそう。こちらは夜、ウオカーズ版は日中読みたい、というところで自分の中に折り合いをつけようか(=^ェ^=)2020/10/29
