内容説明
白い皿の上にのった焼かれた秋刀魚は、たまらなく海が恋しくなりました。「あぁ、海が恋しい。僕は海に帰りたい」焼かれた一匹の秋刀魚がテーブルの上の皿から海へ帰るまでの物語。英訳併記。
著者等紹介
小熊秀雄[オグマヒデオ]
1901年、北海道は小樽に生まれる。三歳のときに母親が死亡。姉が養女に出される。十五歳で高等小学校二年を卒業してからは、ほぼ独立した生活を送り、「養鶏場番人、炭焼手伝、鰊漁場労働、農夫、昆布採集、伐木人夫、製紙工場職工」などさまざまな職につきながら、短歌を作る。1922年、「旭川新聞」社会部の記者となり、やがて文芸欄を担当。詩、童話、短編小説も書き始める。展覧会にダダイズムの絵を出品し、その会場でのちの妻・つね子と出会う。1925年に結婚、三年後には上京して、旺盛な文筆活動を開始する。厳しい言論弾圧の中で、風刺詩というジャンルを切り開き、長編叙事詩の傑作も生み出す。社会の軍事化にひるむことなく、鋭いユーモアと豊かな感受性をもって抵抗し続けた。1935年『小熊秀雄詩集』と『飛ぶ橇』を刊行。「旭太郎」というペンネームで、SFマンガの先駆けとなる『火星探検』の台本を書き上げる
ビナード,アーサー[ビナード,アーサー][Binard,Arthur]
1967年、米国ミシガン州に生まれる。1990年、コルゲート大学英米文学部を卒業。卒論の際、日本語に出会い、魅惑されて来日。日本語での詩作、翻訳を始める。2001年、詩集『釣り上げては』(思潮社)で中原中也賞を受賞。2005年、『日本語ぽこりぽこり』(小学館)で講談社エッセイ賞を受賞
市川曜子[イチカワヨウコ]
1959年、東京に生まれる。1984年、東京造形大学美術学科(絵画専修)を卒業。油彩のほか、和紙や木の板による作品を発表し、多くの個展を開く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マリリン
寛生
毒兎真暗ミサ【副長】
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