内容説明
ワールドカップ’90イタリア大会、ダフ屋から20万リラで買ったチケットが、ワールドサッカーへの扉を開いた。’96ヨーロッパ選手権、そして日本が初めて『世界』と触れたワールドカップ’98フランス大会と、世界のサッカーを目の当たりにしてきた著者が語る、現地からの報告と日本サッカーの可能性。中田英寿、名波浩、山口素弘との対談も合わせ収録。ワールドサッカーを観るものすべてにおくるラディカルな視点。’90‐’99村上龍サッカーエッセイ集。
目次
想像力の戦い―ワールドカップ’90イタリア大会
50年に一度の才能を見た―ユーロ’96イングランド大会
寂しい国とワールドカップ―ワールドカップ’98フランス大会
現実と奇跡―ペルージャからのリポート
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
再び読書
3
比較的村上氏のサッカー観は、経験者から見ても当を得ているし、納得がいく。中田との会話や情報交換の様を見てもその事が窺える。バルデラマ、ルイ・コスタ、中田と後書きにコメントしている様にパスで空間を切り裂く様な選手が龍氏の好みの様である。またブレーメやスーケルについての描写も鋭いと唸らせる。下手な解説者よりも、作家だけあって表現が豊で的確に感じる。また観戦記に出てくる料理やワインにも心をそそられる。掘り下げ方はやはり素人の浅さを感じるが、感じる力には感心しました。2013/03/14
Masaki Sato
1
90年イタリア大会の頃は久しぶりに読んだ嫌味な村上龍。98年フランス大会あたりは中田を中心に当時の日本サッカーの世界での位置づけを冷静に伝えてくれる。サッカーの試合は情報量が多いので村上龍のサッカーの記述がとてもフィットする。2021/04/14
justdon'taskmewhatitwas
1
ちょっと昔のサッカー本が面白いかもと思い【再読】したら、懐かしいのは懐かしいのだが、これはそれ以上に村上龍の本だった。日本と日本人と日本のメディア。2、30年前と今と。2020/05/21
Tasuku Etsumori
1
村上龍がどんな著者なのか知るために読みました。元々この時期のサッカーが好きで自分がサッカーを始めたようなもの。90年代のサッカーは日本がまだワールドカップという歴史に関わり始めたころです。村上龍のサッカーの知識に驚きました。サッカーに詳しくてなおかつこの当時を生で解説しているような書き方。サッカーに詳しくないと読んでいて面白くないのかなと。評論、対談、日記形式で構成されています。少し偏った書き方が多いかなとも思いましたが、村上龍のサッカー知識に対する絶対的な自信によるものだと感じました。2012/02/01
湘南☆浪漫【Rain Maker】
0
相変わらずですね(苦笑) 2015/03/27