短歌のジェンダー

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784893739827
  • NDC分類 911.104
  • Cコード C0095

内容説明

本書の第一章では、古くから女性が活躍し、女の言葉が蓄積された“短歌”に、異分野から光をあてる。第2章では、ジェンダーの観点から、日本文化を見直す。

目次

第1章 ナショナリズム・短歌・女性性―シンポジウム記録(二〇〇一年一〇月二〇日)(提言(折口信夫“女歌”論のはらむ問題;日本的なるものとジェンダー;「たおやめぶり」と「ますらおぶり」の政治)
ディスカッション(美術史は近代の産物である;パトリ(原郷)としての日本語
折口学と女歌の起源 ほか))
第2章 短歌と日本美術の交差地点 ジェンダー+ポストコロニアルの視点から―対談 池田忍×阿木津英(二〇〇二年六月一三日)(日本美術と短歌の共通課題;「王朝文化」とジェンダー・ポリティクス;女性性としての「やまと絵」「女絵」 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

なめこ

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対外的な脅威を前に日本の文化・伝統を称揚する文脈において「女らしさ」がどのように利用されてきたかということ、そしてその原点には「からごころ」に「やまとごころ」(=たおやめぶり)を対置させた本居宣長がいるのではないかということなど、改めて読んでみると現在の自分の関心にとっても非常に示唆に富む内容だった。本書に収録されているシンポジウムが開催されたのはいまからほぼ15年前であるが、やはり男性歌人にはろくなやつがいないということが分かった。問題の射程をほとんど理解していないし、理解する気もない。2016/04/21

Edo Valens

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短歌の世界におけるジャンダーの問題、ナショナリズムの問題について論じ、まとめてある。シンポジウムと対談の文字おこしがそれぞれ一つずつ収められており、一つ目のシンポジウムでは上記の問題について、作歌する側、評する側、同じような問題を持つ他の芸術分野の側、とそれぞれの立場からの問題提起がなされ、後半の対談ではそのまとめが成される。ジェンダーの立場から切り込みながらも短歌が伝統的と見なされてしまう常識に潜んでいるナショナリズムや、女性らしさを武器にしようとした女性歌人自身が陥ってしまう問題へも言及されている。2015/08/24

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