出版社内容情報
自然と人工の統合というシステム科学のテーマについて記述された名著であり、人間の心と人間の組織を理解する基本的方法が解説されている。
●部分と全体をまたぐ
個体を超えて、まるで一つの生き物のように呼吸する社会や自然……。システムの「部分」と「全体」は決して切り離されたものではない。豊かな細部はめまぐるしく変化し、時として全体が思いもかけない表情を見せる。「知」はそのふるまいを部分と全体をまたぐ「関係」の中に記そうとしている。
近代科学は対象を冷ややかに見つめ、解剖するように分割する方法で自らの知に取り込む作業を長く試みてきた。これらの「科学的方法」は、細部にむかって洗練され、研ぎ澄まされて、社会の機械的な発展を促してきた。
しかし、自然や生命、社会のふるまいは、そのような断片化・細分化した「知識」の単なる集合では捉えがたいことが判明しつつある。
最先端の知が「複雑系」「カオス」「システム」「ファジー」「情報幾何学」といった「全体と関係」への視点を踏まえた独創的な方法論を通じて、この豊かな全体像を捉えようとする果敢な試みを紹介する。
内容説明
「人工物の科学はいかに可能であるか」本書は必然性ではなく、環境依存性―「いかにあるか」ではなく「いかにあるべきか」―に関与するデザインの諸科学、すなわち人工物の科学(The Sciences of the Artificial)の本質を明らかにし、その可能性を問うものである。
目次
1 自然的世界と人工的世界の理解
2 経済的合理性:適応機構
3 思考の心理学:自然と人工との結合
4 記憶と学習:思考に対する環境としての記憶
5 デザインの科学:人工物の創造
6 社会計画:進化する人工物のデザイン
7 複雑性に関する諸見解
8 複雑性の構造―階層的システム
感想・レビュー
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