集団災害医療マニュアル―阪神・淡路大震災に学ぶ新しい集団災害への対応

集団災害医療マニュアル―阪神・淡路大震災に学ぶ新しい集団災害への対応

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A4判/ページ数 181p/高さ 30cm
  • 商品コード 9784892693526
  • NDC分類 498.89
  • Cコード C3047

内容説明

本書の基本データは、震災後15日間に被災地内外の中核病院で入院治療を受けた6,107症例の診療録閲覧にはじまり、その後3年間のフォローアップを行った結果である。すなわち、各医療機関の地震発生直後からの患者の受け入れ、治療、転送の実態等を時間を追って調査し、患者の傷病構造、病態、治療内容、転帰や現場から医療機関への搬送手段、また後方医療機関への転送状況等を総合的に調査・分析したものである。したがって本書では、外傷症例のみならず、震災後に発症した重篤な疾病の疾病構造や医療内容、転送状況も検討している。かなりの紙面を割いたクラッシュ症候群は、今回の震災で、最も注目された外傷である。クラッシュ症候群は近代国家での発生が少なく、過去にはmassとしての分析が存在しないので、治療や各種臨床検査値の推移はもちろん、病態から予後調査の結果までを含め、詳細なデータを収録した。

目次

1 災害医療の特徴について(災害の種類と対応の基本;阪神・淡路大震災時の傷病構造;阪神・淡路大震災時の初動体制と患者転送の実態 ほか)
2 阪神・淡路大震災時の傷病構造(調査方法および結果の概要;外因;クラッシュ症候群 ほか)
3 集団災害時の患者対応(トリアージ;死体検案;外傷患者への対応 ほか)
4 防災計画(わが国の災害対策の法体系;防災計画に定める災害時医療体制(総論)
情報収集伝達体制について ほか)
5 参考資料(阪神・淡路大震災時の初期救急医療実態調査票;阪神・淡路大震災により受傷した患者の長期的な機能予後に関するアンケート調査票;クラッシュ症候群の知覚・運動機能検査表 ほか)