山と雲と蕃人と―台湾高山紀行

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  • サイズ A5判/ページ数 438p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784892570377
  • NDC分類 292.24
  • Cコード C0095

内容説明

かつての昆虫少年が台湾の高山を縦横無尽に駆け巡る台湾山岳文学の最高峰。類い希な情熱と卓越した直観力と行動力、そして人と自然に対する優しい眼差しと豊かな感受性に彩られた山岳文学の名著。

目次

1 新高南山と南玉山の登攀
2 新高東山の登攀
3 秀姑巒山脈の縦走
4 尖山単独行
5 東郡大山塊の縦走

著者等紹介

鹿野忠雄[カノタダオ]
1906年、東京生まれ。小学生の頃から昆虫採集を始める。開成中学入学後は、北海道、樺太までフィールドを広げ、その成果を雑誌に発表する。台湾の昆虫標本に魅せられ、日本統治時代の台湾の台北高等学校に入学。ほとんど学校に行かず、新高山をはじめとする、高山地帯の昆虫、小動物などの採集に没頭し、次々と新種を発見する。この頃から当時蕃人と呼ばれていた、台湾先住民と行動をともにすることが多くなった。また、地理学、民族学にも興味を持ち始める。1930年、東京帝国大学地理学科に入学後、再び台湾に渡り、南玉山に初登頂するなど精力的、超人的な登山活動をするなかで、博物学的な標本採集を行い、また氷河地形を発見する。同大学院に進学後も、多分野にわたる研究論文を発表、理学博士となる。太平洋戦争勃発後、陸軍の嘱託として、1942年、マニラへ。その後、一時帰国し、再び1944年、民俗学の調査で北ボルネオ(サバ)に赴任する。1945年、終戦前後に消息を絶つ。戦後、生存説もあったが、その真相は、未だ闇の中である。著書に『台湾原住民図譜』『東南亜細亜民族学先史学研究』ほかがあり、その先駆的、学際的な業績は高く評価されている
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