内容説明
衝撃の自殺から10年、希望を抜き去り、あっというまに絶望までも明るく抜き去った、’70年代最速のサイケデリック・ヴィーナス、鈴木いづみが還ってきた。ニセモノを見極め、かつ楽しむことができた醒めた目は、とれかかったつけまつげの奥で何を見つめていたのか。’70年代から現代を照射する、ファン待望の著作集。明るい絶望感を抱いて、異次元の時空をさまよう少年、少女たちを描いたSF短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆきだるま
2
[再読] 頭の中や会話が現実をおおってるこのぐにゃぐにゃ感。coolな言葉で。SFを使って独自の世界を構築してるのすごい。古くて新しくて時空がゆがむの。2020/01/11
ふみふみ
1
70年代を駆け抜けた鈴木いづみ女史、そんな激しい生き方をされてたとは知りませんでした。SF集と言いつつもSFらしいSFは「夜のピクニック」ぐらいで他は主人公に著者を投影した私小説のような印象を受けます。全般的には70年代風俗を背景に著者の特異な感性とアイデアで書き飛ばした感が強く、完成度がイマイチですが、その中でも「ペパーミント・ラブ・ストーリー」は読後感に強い余韻を残しました。2020/01/13
ルミー
1
駄作と傑作の差がでかい! あと飛びすぎて(彼女の中では理解しながら省略しているところ)意味のわからないところもあって、もっとはやくはやく頭をジェットエンジンで加速させなければと思った。なぜか、アップサイドダウン、契約、夜のピクニックが良かった。2016/10/10
月世界旅行したい
1
「夜のピクニック」が好き。表題作もいいですよ。2014/05/14
鏡子
1
「ここまで感覚がゆがんでしまったら、はしゃぐしかないじゃない。ほかに、なにがあるっていうの?もしあったら、きかせて。お願い。」この人の小説は読み進めてしまうのだけど、後味が何とも微妙。説明して、と云われても説明しにくい。2012/05/06