出版社内容情報
「むかしむかしあるところに、ひろいせけんにでてみようとした3びきのこぶたがいました……。」おなじみ『3びきのこぶた』のお話、と思ったら、なんとぶたたちは本の世界から抜け出してしまい、ほかのお話の中へ! 四次元の世界を旅しているような奥行きのあるイラストと、かわいいぶたたちのセリフが効いた2002年度コールデコット賞受賞作。
内容説明
「3びきのこぶた」からぬけだしたこぶたたちの大冒険。2002年度コールデコット賞受賞作。
著者等紹介
ウィーズナー,デイヴィッド[ウィーズナー,デイヴィッド][Wiesner,David]
アメリカ・ニュージャージー州ブリッジウォーター生まれ。ロードアイランド・スクール・オブ・デザインでイラストレーションを学ぶ。『フリーフォール』『大あらし』『1999年6月29日』『夜がくるまでは』『セクター7』(BL出版)などの衝撃的な絵本を創作。『かようびのよる』(徳間書店)で1992年度コールデコット賞を受賞。『3びきのぶたたち』(BL出版)で2002年度コールデコット賞を受賞
江国香織[エクニカオリ]
1964年東京生まれ。『こうばしい日々』(あかね書房)で産経児童出版文化賞、坪田譲治文学賞、『きらきらひかる』(新潮社)で紫式部文学賞、『ぼくの小鳥ちゃん』(あかね書房)で路傍の石文学賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
175
実は3びきのこぶたたちは生きていた。それはなぜ。絵本から飛び出したんだから、オオカミはとても追いかけることなんてできない。どこへ行ったの。コマ割りという概念を壊して異世界へ。みんな助かったんだね。別の物語に顔を出しては助け出し、仲間が増えてから元の物語の最終頁に戻る。お城みたいに頑丈な煉瓦の中から顔を出したまさかの存在にオオカミはびっくり仰天。温かなスープを囲んで、みんな幸せにね。これぞウィーズナーの作品。想像の域を遥かに超えて楽しませてくれる。私たちの住むこの世界にも突然お邪魔してくるかもしれませんね。2023/06/18
masa@レビューお休み中
65
面白い!これ、途中までは『3びきのこぶた』の物語を忠実に描いているんだ。でも、途中から絵がおかしなことになる。気づくと、ぶたたちは絵本の世界から飛び出して逃げ出しているんだ。もう、そこからは物語はあってないようなもの。完全な創作物語へと変化していく。たくさんの絵本を旅して、その世界に介入してしまう。元のお話は書き換えられて、ラストすら変わってしまう。それを知ってか知らずか、3びきのぶたたちはある行動に出るのだ。いや、もうなんというか、勇気があって革新的で自由で…その心持ちが爽快で気持ちいい!2012/09/11
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
58
デイヴィド ウィーズナーさんは、いま魅了されてる海外の絵本作家の一人です。村上春樹さんがクリス・ヴァンオールズバーグの絵本を翻訳しているように、ウィーズナー作品の多くは江國香織さんが翻訳を手がけています。2002年度のコールデコット賞を受賞した本作は、有名な『3びきのこぶた』を下敷きにしたファンタジー。オオカミが家を吹き飛ばした時、勢いあまって物語の世界から飛び出してしまったぶたたち。自分たちが住んでいた絵本で紙飛行機を作り、いろんな絵本の世界を冒険します。図鑑レベルのリアルな絵と立体感がすごい本です。2014/07/18
p.ntsk
36
【ひとりデイヴィッド・ウィーズナー祭り開催中♪】かの有名な『3びきのこぶた』のアナザーストーリー!?(笑)ぶたたちはいろんな物語の世界を自由に縦横無尽に駆け巡ります。物語の世界を飛び出し自分達の手でお話を改編していくぶたたちの姿の表現の仕方がとてもユニークでした。読了後あらためて表紙のぶたたちの顔を見ると気のせいか何ら企んでいるように見えました(笑)2014/08/26
Lesen
31
3びきのこぶたたちが絵本から飛び出して、色々な所へ。ぶたのアップの問いかけが良いですね。オオカミが紙飛行機にされている所やオチが良かったらしい。この絵本も見せる絵本ですね。2014/04/08