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あゝ、荒野

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  • サイズ B6判/ページ数 697p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784891947255
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0095

内容説明

六〇年代新宿、ネオンの荒野を舞台に描かれる“バリカン”と新次の青春。本というリグの上で寺山修司の小説と森山大道の写真が火花を散らす。

著者等紹介

寺山修司[テラヤマシュウジ]
1935年、青森県弘前市生まれ。1983年没

森山大道[モリヤマダイドウ]
1938年、大阪府池田市生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

A.T

10
ああ、これは戯曲「書を捨てよ町へ出よう」の小説版なのだ。荒野に独りいる吃りの〈バリカン〉と不良少年の新宿新次のボクサーの闘いなのだが、チカラの差は歴然としている。〈バリカン〉は意識する。二番目としてしか生きられない男からみた一番の男への距離感を。それを埋めるには闘いしか残されていないことを。2016/12/18

Hiroki Abe

7
60年代、東京、それは正しくディスコミニュケーション。モダンジャズのように即興的に各場面が展開されていく物語、そこに突然、森山大道の60年代、東京を切り取った写真が立ち現れる。そこには果てまで広がる、まるで荒野のような風景が★2017/06/07

保山ひャン

4
寺山修司唯一の長編小説。人を憎めない吃りのボクサーバリカン健二と、歌や女にも強いボクサー新宿新次を中心に、自殺機械研究会、同性愛秘密結社ユリシーズ、ズベ公と老娼、逃げ馬、家族あわせ、死人の写真を集める女など、寺山らしい道具立てに満ちていた。学生時代に読んだときは、寺山にしてはもたついた展開であまりいい評価はしてなくて、今読んでもそれは確かにそのとおりだけど、じゅうぶんに面白かった。ラスト4ページのボクシングの結末など、前代未聞なんじゃないか。森山大道の写真がまた当時の60年代を体感させてくれて、すごい!2016/08/18

那由多

3
初 寺山修司です。<バリカン>の感情が掴めそうでつかみきれない作品でした。新宿新次の「解説なんか聞きたかねえよ。俺には俺の読み方があるんだ。」の台詞が果たして漢字の読み方に対してだけのものなのか?新次の生き方、スタンスを表していると思うのは、深読みのしすぎなのか?2015/11/15

まじゅ

3
寺山さんの文章もさることながら、森山さんの写真がイイ。高度成長期に突入したこの国の、雑多でパワフルでどこか怠惰な感じがストレートに伝わる。2011/10/15

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