近代建築のアポリア―転向建築論序説

近代建築のアポリア―転向建築論序説

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  • サイズ A5判/ページ数 225p
  • 商品コード 9784891941253
  • NDC分類 520.4
  • Cコード C0052

内容説明

モダンの〈歴史〉を本来のゆらぎに満ちた矛盾と断片へと送り返すこと。ここから、神話としての近代建築解体への作業が始まる。―語る機械八束はじめによる〈近代建築の系譜学〉

目次

1章 時代のねじれ―転向と非転向
2章 超機能主義のユートピア
3章 「統合」の形而上学
4章 ヨーロッパ構成主義の両義性
5章 ル・コルビュジエの転身譚(オデッセイ)
6章 ロシア・アヴァンギャルドの顛末
補章 モダニズムとファシズム―建築の30年代

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TANA

2
面白かった。大学で近代建築史を勉強しても解消しなかった、きっと誰もが感じたであろうモヤモヤを晴らしてくれる(実際には著者との知識量があまりにかけ離れているので、そんな気分になるだけなのだが)快著。 著者は「断言」をしない。著者は自身(を含めた私たち)の立つ場所が、歴史の登場人物たちにとっての彼岸にあることを理解したうえで、直線的・鳥瞰的・教条的な歴史観を斥ける。 (だからこの本をきちんと理解するには、やはり、教条的な近代建築史を一通り勉強してからでなければ辛いだろうと思う)2014/03/03

ネオジム坊

0
八束はじめは下部構造としての建築を、上部構造(イデオロギー)の表象として読み解く。タイトルがタフーリ『建築のテオリア』を彷彿させることについては、当時流行したニューアカデミズム的な自己参照の「ポップさ」を禁じ得ないが、八束の文献読解能力は期待通りで、日本人建築家が書いた文献としては十分に読み応えがある。マイヤー、シュミットなどに『ABC』の建築家のソビエトへの失望、バウハウスからイッテンが去り、モホリ=ナギがやってくる。近代建築家たちの「転向」を「社会主義建築」の視点から精緻に追った良著であると思う。2015/12/25

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