内容説明
映画が記号学的分析の対象となりうるひとつの言語活動であることをしめして今日の映画記号学の確立に決定的な貢献をなした記念碑的論文集にして映画理論を学ぶすべての人々にとっての必読の書。映画(シネマ)の「固有性」とは、言語活動になろうとする芸術のただなかに、芸術になろうとする言語活動が存在するということなのである。
目次
1 映画への現象学的アプローチ(映画における現実感について;叙述的なものの現象学のためのいくつかの考察)
2 映画記号学の諸問題(映画―言語か言語活動か;映画記号学の問題点 ほか)
3 映像の帯の連辞的分析(ジャック・ロジエの映画『アディユ・フィリピーヌ』における「自律的線分」一覧表;ジャック・ロジエの映画『アディユ・フィリピーヌ』大連辞関係研究)
4 “現代”映画―理論的諸問題(現代映画と叙述性;フェリーニ『81/2』の「入れ子」構造 ほか)
著者等紹介
メッツ,クリスチャン[メッツ,クリスチャン][Metz,Christian]
1931年、ベジエ(南フランス)に生まれ、1993年、パリに没す。高等師範学校卒業。国立科学研究センター研究員を経て、社会科学高等研究院教授。専攻、映画理論、記号学
浅沼圭司[アサヌマケイジ]
1930年、岩手県に生まれる。東京大学大学院修士課程修了。成城大学名誉教授。専攻、美学、映画理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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