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内容説明
福沢諭吉の時代から、近代日本は、親が育ったようには子どもを育ててこなかった。このような教育の“自転車操業”を、我々は「進歩」と呼んだ。では、いったい何が進歩だったのか?好評・養老孟司講演集の第二弾。
目次
子どもと現代社会
子育ての自転車操業
心とからだ
現代の学生を解剖する
脳と表現
手入れ文化と日本
現代と共同体―田舎と都会
日常生活の中の死の意味
著者等紹介
養老孟司[ヨウロウタケシ]
北里大学教授。専門は解剖学。1937年生まれ。1962年東京大学医学部卒業。95年に東京大学医学部教授を退官。『唯脳論』(青土社)、『臨床哲学』(哲学書房)、『日本人の身体観の歴史』(法蔵館)などを通し、学問や思想に大きな影響力を与えつづけている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nori
1
「親はやかましいものですけど、それは子育ては手入れだからです。手入れしていくと、どこかある適当なところでおさまる。それだけのことではないかと思います」の考え方、腑に落ちた。「教育とは、ああすればこうなるというようなものはではなく、その子はどうなるかわからない、わからないから育てる。わかってたら面白くも、おかしくもない。これはずいぶん乱暴な意見に聞こえるかもしれませんが、私の本音はそういうところです」。2021/02/27
じろ
1
★★★★ 日本文化は手入れの文化…なるほど。とても腹に落ちた。無意識の部分を身体で覚えて行くのが型だ、というのも、居合をやってるととても腹に落ちる。やはり日本武道をやるべきなんだ…!せっかく日本に生まれた我が子、別にどこで生きていってもいいけどまずはしっかり日本の文化にどっぷり浸かった子にしたいな。てこれは意識化であって手入れじゃないかも…苦笑 ま、適当にね… あと全てを説明しきる理論は危険、てのも面白かったな。だってそれずっと考え続けろってことじゃん。辛いけど正しい。2018/06/11
カナトキ
0
養老孟司さんの本をちゃんと読んだのは本書が初でした。気になる本は何冊かありましたが、タイトルと立ち読みした際の印象で決めました。講演の記録ということで、読みやすかったです。幾つか重複して出てくる話やエピソードが、印象を強くしてくれました。2014/03/03