感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Dai(ダイ)
13
原作は、こんなドタバタコメディだったんだ~2015/04/07
peeping hole
0
石ノ森章太郎はおそろしい。70年代前半の世間一般の関心であったであろう公害問題や人間とロボットをめぐる手塚治虫お家芸であるヒューマニズムの領域に至るまで、本作では主人公ロボコンと大山家を見舞う不条理な出来事の何もかもが小学生が二秒で思いつき次の日には忘れ去るようなやる気のなさ(そして速さ)で展開される。そう、たいていの問題提起は開幕一ページにおいてのみ要請され、それ以降顧みられることはない。強引なS•M(サラバミナノモノ)という暗号めいた語句を口にするロボコンの姿が鮮やかに最終コマに収められるのみである。2017/01/03