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歴史家の自画像―私の学問と読書

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  • サイズ A5判/ページ数 191p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784888883719
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0020

内容説明

ヨーロッパを日本人の眼で捉えるとはどういうことなのか。ヨーロッパ中世社会を独自の視点で描き出し、多くの読者を魅了してきた阿部社会史。本書では著者の歴史観の形成を「読書」と「学問」を軸にたどりながら、なぜヨーロッパの「個人のあり方」と日本の「世間」が課題として浮き彫りになってくるのかを再考する。

目次

1 歴史家について(詩人の心―リルケ詩集;インタビュー 人の顔の見える歴史学)
2 学問について(文明としての学問;補論 社会史とは何か)
3 読書について(読書の社会史―その時代的背景)
4 新しい「世間」へ(『われ逝くもののごとく』まで;「世間」が辞典にない理由;キケコとラテン語を学びはじめた頃;亡き父との再会;故郷)

著者等紹介

阿部謹也[アベキンヤ]
1935年東京に生まれる。1963年、一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。小樽商科大学教授、一橋大学教授、一橋大学学長、共立女子大学学長などを歴任。一橋大学名誉教授。2006年9月4日死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

袖崎いたる

4
阿部勤也さんの黄昏の雰囲気を醸す本。冒頭のインタビューにてあった、読書の共感という鑑賞眼あるいは分析観が、他者でなく他我を対象としているに過ぎないという言葉にはギクッとさせられた。ぼくたちは大抵「共感できる」ことを面白さや興味への取っ掛かりにしているけれど、これはある種、大衆小説的ないしは娯楽作品的趣観による鑑定眼鏡から覗く読者に優しい(都合のいい)世界であって、作者が作品に作者の意図したような人間の正当な理解ではないのだという。そこの処にぼくは歴史学者の「らしさ」ゆえの教訓を感じた。2015/05/23

mimm

4
「個」じゃなく「世間」の日本が好きだなぁと改めて。独史に詳しく、ヨーロッパ史専門の著者のよる、論文・エッセイ・インタビュー等等。宗教や哲学までふまえないと、世界史を理解するのは難しいのねと、改めて感じた一冊です。2013/03/23

miura

0
目立った出来事、それに関わった人物を指す以外に、日常とか文化の歴史もある。今まであまり目が向いていなかったのが不思議だなという気持ちになった。 読書の歴史が面白い。活版印刷は大きな変化を生んだことを、異なった目線で見た気がする。活版印刷という発明が、雑誌・新聞という必要を生んだのかも。2022/01/04

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