看護のための人間科学を求めて

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看護のための人間科学を求めて

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  • サイズ A5判/ページ数 140p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784888485609
  • NDC分類 492.9
  • Cコード C0011

内容説明

自然科学では、研究者は、対象との間に一線を引き、その一線の向こう側に対象を据え、研究者は一線のこちら側から、クールに、客観的に対象を観察します。これが、自然科学の基本となる流儀です。一方、人間科学では、研究者と対象は、いわば溶け合っているという前提からスタートします。では、人間科学の基本となる流儀とは―これを本書で紹介します。人間科学にも、さまざまな学問が含まれます。本書では、グループ・ダイナミックス、もちろん、人間科学としてのグループ・ダイナミックスを通じて、皆さんを人間科学の世界に案内します。グループ・ダイナミックスとは、さまざまな人間の集団、組織、社会の動きを研究する学問です。ある患者さんとあなた、プリセプターとプリセプティという2人の集団、同じ病棟で働いている10人の看護婦の集団、一つの病院に勤務する500人の職員の組織、あるいは、日本で看護に従事している約100万の人々、等々は、すべて、グループ・ダイナミックスの対象です。グループ・ダイナミックスは、皆さん方が職場で出会うさまざまな問題に対して、新しい視点を提供してくれるはずです。また、グループ・ダイナミックスを学ぶことによって、研究者と対象の溶け合いの中から紡ぎ出される人間科学について、理解を深めていただけるはずです。

目次

看護職は二足のわらじ―自然科学と人間科学
大きなハードル―個人=心を内蔵した肉体
人間科学としてのグループ・ダイナミックス―個人の心から集合性へ
集合性(集合的行動;コミュニケーション)
異質性―「かや」を変える原動力
「肉体を内蔵された心」という常識のルーツ