内容説明
昔話絵本『天人女房』の天人は天上界に住んでいて、空中を飛ぶことができる超自然的存在―神さまの一人です。地上に住む普通の男にすぎない牛飼いが天人を女房にしたら、何が起きたか、はたして二人は幸せになれるのか、それを語ってくれるのがこの物語です。
著者等紹介
稲田和子[イナダカズコ]
岡山県に生まれる。岡山大学法文学部卒業。山陽学園短期大学名誉教授。1955年ごろより、昔話の採集・研究にあたっている
太田大八[オオタダイハチ]
長崎県出身。多摩帝国美術学校卒業。戦後まもなく絵本やこどもの本の挿し絵を描きはじめ、半世紀以上にわたり、子どものための創作を続けている。国際アンデルセン賞次席、モービル児童文化賞など、受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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コウメ
51
源五郎て可哀想なのか幸せ者なのかわからないな〜(笑)。天女のような女性が羽衣が無くしてしまい泣いてる所に源五郎が声をかけてやがて結婚して子供も産まれて、ある時に女房が無くしたはずの羽衣を見つけて、天界へ帰っていく。源五郎はどうしても逢いたくて10日で1000(999足)足わらじを編んで、ヘチマのツルがぐんぐん伸びて天界にいる女房に逢いに行く。そこで2人は一緒に畑を耕したりしてますます仲よくなる。でも天界のルールで耕したり南瓜を縦に割らないといけないのに源五郎は横に割ってしまってそこから大量の水が流れて2020/06/17
chiaki
46
鹿児島県の昔ばなし。太田大八さんの絵に惹かれて。川で水あそびをしていた天女の羽衣を隠した牛飼いの男のせいで、天に帰れなくなった天女。つ、連れて帰って女房にするとはなんて強引な…と思ったけど、二人の子どもにも恵まれつつましくも幸せな暮らしを送ります。しかし、数々の試練が男に降り掛かり…。父神に従うか妻に従うか、究極の選択を迫られる場面は手に汗握るよう。七夕の季節にまた読みたい。稲田和子さんによる解説も面白い。彦星と織姫星の距離に驚愕!!天の川ってそんなに広いのか〰泣2021/02/27
スプーン
29
七夕の九州版。良い出来です。2021/09/27
おはなし会 芽ぶっく
18
記入漏れ。天女の羽衣や七夕の話でよく知られる。類話が多く、最後の解説から『白鳥の湖』の話をしても良いと思った。来年の七夕の季節に読みたい。 『介護とブックトーク』 https://bookmeter.com/books/4624709 から、『テーマ』と紹介絵本の覚書。 『七夕』たなばたものがたり/天人女房/七夕と人形/学習に役立つわたしたちの年中行事 7月2018/11/04
ひな
15
今月のぶっくくらぶより長女用その1。天女の羽衣という名前で覚えてた話だったんだけど、結末を覚えてなかったので途中から七夕の伝説になって、あれ?これ一緒の話だったっけ?と思ってしまった。さらに男が天に登るのに木を伝っていくもんだからジャックと豆の木みたいだなあと思ったり。それにしてもこの話によれば天女の羽衣を盗んで、騙して自分の妻にした男が彦星ということになるんだよなあ。1年に1度しか会えないっていう七夕のロマンチックな設定に見事に水を差す背景だわ(笑)2016/06/30