社会科学の冒険
定本 想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行

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  • サイズ A5判/ページ数 386,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784886115089
  • NDC分類 311.3
  • Cコード C0020

内容説明

国民はイメージとして心の中に想像されたものである。/国民は限られたものとして、また主権的なものとして想像される。/そして、たとえ現実には不平等と搾取があるにせよ、国民は常に水平的な深い同志愛として心に思い描かれる。そして、この限られた想像力の産物のために、過去二世紀にわたり数千、数百万の人々が、殺し合い、あるいはみずからすすんで死んでいったのである。―ナショナリズム研究の今や新古典。増補版(1991年)にさらに書き下し新稿「旅と交通」を加えた待望のNew Edition(2006年)。翻訳完成。

目次


文化的根源
国民意識の起源
クレオールの先駆者たち
古い言語、新しいモデル
公定ナショナリズムと帝国主義
最後の波
愛国心と人種主義
歴史の天使
人口調査、地図、博物館
記憶と忘却
旅と記憶―『想像の共同体』の地伝について

著者等紹介

アンダーソン,ベネディクト[アンダーソン,ベネディクト][Anderson,Benedict]
1936年、昆明に生まれる。1957年、ケンブリッジ大学卒業(古典)。1967年コーネル大学ph.D.、コーネル大学教授(政治学・アジア研究)をへて、現在名誉教授

白石隆[シライシタカシ]
東京大学教養学部卒、コーネル大学Ph.D.コーネル大学教授(歴史・アジア研究)京都大学教授をへて、現在、政策研究大学院大学教授・副学長。著書にAn Age in Motion(Cornell University Press,大平賞受賞)、『インドネシア』(リブロポート、サントリー学芸賞受賞)、『海の帝国』(中公新書、第1回読売・吉野作造賞受賞)、ほか多数

白石さや[シライシサヤ]
国際基督教大学教養学部卒、コーネル大学Ph.D.(人類学・アジア研究)。京都文教大学教授(文化人類学)をへて、現在、東京大学教授(教育学研究科)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

イボンヌ

8
ナショナリズムと宗教の親和性について参考になりました。 安倍政権と日本会議の親和性を理解する上で2017/05/15

紙魚

6
ナショナリズムの勃興のところで、ありがちなドイツ、フランスではなく、南米をもってきているのが面白い。南米のナショナリズムモデルからなら、アメリカ合衆国だとか、「植民地国家」でいかにナショナリズムが生まれるかがよく説明できていると思う。タイの研究者による地図による領域的ナショナリズムなんてのも、然り然りと膝をうつばかり。本書がもはや古典的に扱われるのが道理とわかった。本書の訳書の広がりの考察からも一章をなすあたりさすがである。2009/08/18

可兒

3
やっと読む。世界中のいろいろなコミュニティの話を持ってきて、集団のよりどころについて論じた書。私のような後発組は、確かにそうだと頷くことはできても、それがどれほど画期的なのか正確にはわからない。ただ、説明はとてもわかりやすかった。「十八人の救世主」のようにデタラメな論拠というわけでもなく、調査が詳しいわりに思いこみが少ない点が、論旨とは別に印象に残った2010/07/07

きいち

1
がんばろう日本、の連呼に気持ち良くなってしまう自分に、何か感じてしまう違和感の謎を明らかにしようと手を伸ばしてみた。もちろん直接答えが出るわけではないけれど、ここでしっかりと解説されているナショナリズムの起源とは同じ根のものなのだと感じられる。今となっては素直に受け止められるけれど、まだ共産圏があった時代の本と思うとすごい。「後日談」の、世界への広がり方もおもしろい。2011/05/29

kozawa

1
今更ながらやっと読む。これは読んでおかないと。アメリカ大陸やアジアも引き合いにだしながら独特の比較で歴史をひもとく。本書の提起はもはや前提な気はするが、結構言及が多岐に渡って深い。これを全部独力で理解出来るなら本書は要らないよねという位。世界史は何度でも見直す価値がある2009/10/16

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