内容説明
静脈文化(ヤク患者)で麻痺した白人中産階級の間で、ナボコフの小説「ロリータ」を模倣した中年男ハンバートが、乳臭い少女ロリータを誘惑する構図はいまもって衰えをみせない。里親である義父がその娘を、誠実な大学教授がその女子学生を、下宿男がそこの娘を、実母が手引きして娘を実父へ代償セックスのいけにえとして…。新鋭のソウシャルリポーターR・トレイナーは、それら今日のアメリカ社会を広範囲におおうロリータ・コンプレックス(ハンバート+ロリータ)現象の乱婚性模様をホワイト・ショックとして鮮烈に提示する。ロリータ・コンプレックスこそが今日の流行語となることが、ここでは暗示されている。
目次
歴史にあらわれたロリータ
さまざまなケースとその環境
近親相姦―ロリータイズムへのスプリング・ボード
ハンバート族とはどのような人間か
ハンバート族誕生のモーティヴェイション
義父としてのハンバート
教師としてのハンバート
殺人者としてのハンバート
あるニンフェットとあるハンバート
ロリータ族とはどのような人間か〔ほか〕
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