内容説明
女子高生・江口美佐が恋心を抱く同級生のイカワは、虐待の被害者だった―。現役の女子高生が描く、虐待を取り巻く現実。
著者等紹介
後藤彩[ゴトウアヤ]
1988年、岐阜県に生まれる。小学四年生の頃から小説を書き始め、第三回碧天文芸大賞にて最優秀賞を受賞し、「チョコ。」出版に至る
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感想・レビュー
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金木犀
4
著者が高校生の時に どうしたら虐待はなくなるんだろうと書いた本。大人なんかだめだ。(あとがきから引用)2013/05/10
*nana*
2
図書館でジャケ借り(笑)タイトルと最初のページを読んだ印象から、学生の甘い恋愛話かと思ったら、違ってた。虐待。嘘の笑顔。早朝の読書用には重たい小説でした。2011/06/03
れに
1
体育は……見えてはいけない隠れていた傷が、皆の目にとまってしまう。女子高生江口美佐が恋心を抱く同級生のイカワは、虐待の被害者だった。現役の女子高生が描く、虐待を取り巻く現実。イカワの親たちはなぜ虐待をするに至ったのか、結局のところなぜイカワは最後ああなってしまったのか、両親は逮捕されないのかと色々はっきりせず靄がかかったような終わり方ではあるがこれが現実なのかもしれない。実際のところ子どもだけで友達を虐待する親から守るにはどうするべきでどういう方法があったのだろう。正直子どもだけでは限界もあるし難しい。2023/06/12
彩灯尋
1
なにより内容がとても心にきた。虐待はいつの時代も問題で、更に近年は子どもがそのまま子どもを産んだような親が少なくなく、問題はあとをたたない。そんな中、現役女子高生が感じた、虐待という問題の重さがズシリとそのまま心に響く内容だった。2014/10/31
猿田彦
1
わずか17歳で碧天文芸大賞最優秀賞で出版された本ということで、興味を持ち手に取りました。児童虐待という重いテーマに17歳で取り組んだ作者が、これからどんな小説を書くか見届けたいと思いますが、今年26歳でまだ次の本が出ていないのか探せませんでした。26歳ではどんなテーマでどんな小説を書くのか期待しています。2014/08/29