感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
356
絵も文もマイケル・グレイニエツ。この人はポーランド生まれで、現在はアメリカ在住。お話は、動物たちが協力して、お月さまをひとかじりしようとするもので、「ブレーメンの音楽隊」の拡大版のような感じだ。なんともたわいないのだが、ほのぼのする温かみに溢れた絵本。最後のページの魚による、もう一押しが利いている。絵は石の表面に描いたような独特の質感。動物たちはいずれも可愛い。とりわけ眼の表情がいいかな。齧られたお月さまの、せんべいのような切れ端と、表情がまたいい。本書は1996年度日本絵本賞翻訳賞を受賞。2023/10/18
シナモン
161
お月さまを食べてみたい動物たち。月は遠くなかなか届かなくて、このまま終わりかなーと思ったら最後にパリッと。三日月ってそういうことだったんだーと感心。そして最後にもう一捻り。面白かったです。2020/08/15
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
101
クレイアニメのような独特のタッチの絵が面白い。ポーランド出身のマイケル・グレイニエツさんは、米国生活を経て2001年から東京で絵本の創作活動を行っている作家さん。空に浮かんだお月さまをほんの一口食べてみたくて、ちいさなカメは高い山に登ります。もう少し……あと少し……。面白がっていたお月さま、侮ったね。オチもついています。1995年9月初版。2015/09/21
masa@レビューお休み中
94
ちいさなカメは、ある決心しました。それは、一番高い山に登って、お月さまをかじってみるということです。ところが、山のてっぺんにきてもお月さまには届きません。そこで、カメはゾウを呼びました。それでも届かないので、ゾウはキリンを呼んで…。ストーリーは、すでに読んだことのあるようなお話なのですが、お月さまと動物たちの駆け引きが、意外に面白かったりします。なにより…フエルトのようにふわふわしたお月さまが、ほんとうにおいしそうなんですよね。みんながこぞって食べたくなるのがわかるような気がします。2013/10/07
gtn
81
現状満足では常識を破ることはできない。理解者を増やしたのも思わぬ成果を得られた要因。なお、亀は肩車の順番を考えた方がいい。2020/09/13