内容説明
存亡の危機を脱し、世界に君臨するインテルの企業戦略。
目次
序章 パラノイアだけが生き残る―遅かれ早かれ、あなたの業界の基礎的要因に変化が起きる
第1章 何かが変わった―新しいルールが敷かれ、われわれは五億ドル近くの損失を被った
第2章 「10X」の変化―移行期の影響は深刻で、その時の対応が企業の将来を決める
第3章 コンピューター業界の変貌―コンピューティングの基盤だけでなく、競争の基盤も変化した
第4章 それは、どこにでも起こる―戦略転換点は、ハイテク業界特有の現象ではなく、誰の身にも降りかかる
第5章 われわれの手でやろうではないか?―メモリー事業の危機を克服し、われわれは戦略転換点の何たるかを学んだ
第6章 「シグナル」か、「ノイズ」か―シグナルを見分ける唯一の方法は、深く広く議論することである
第7章 カオスに統治させよう―解決は、実験から生まれる。殻を破ることから新たな発想が生まれる
第8章 カオスの手綱をとる―何を追求するかだけでなく、何を追求しないかを明確にすることが重要だ
第9章 インターネットはノイズか、シグナルか―数兆ドル規模の市場を左右するものは、それが何であろうと見逃せない
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
竹内健太
2
本書の副題になっている「パラノイアだけが生き残る」は良い言葉だね。本書の原著は1996年に書かれたものである。日本ではおそらく1999年ぐらいに、imodeが誕生したから、それよりも少し前だ。本書のp203にインターネットが既存のメディアの立場を奪い去る構図は、現代を予測していたみたいで驚いた。本書はさらっと読めて、インテルの歴史と転換点における経営の判断がどのようにされたのかを知ることができる。2014/08/17
だんぶる
2
図書館本。カオスの状態とカオスを制御した状態を行き来して経営をするというところが印象的だった。組織に新しい考えを投げ入れ、議論し、それを受けて決断しカオスを収束させる。その連続で戦略転換点を乗り切る。ボトムアップする力とトップダウンする力の両方が強くないとこの方法はとれないと思うが、そんな組織を作りたい。2014/07/19
mkt
1
戦略転換点:物事が以前のように行かなくなる→企業の取り組みと内部で起きていることのずれが大きくなる→新しい枠組み、考え方、動きが生まれる→おいみんな、どうやら道に迷っているみたいだ。と認める/10Xの変化①競争②テクノロジー③顧客④供給業者⑤補完企業⑥規制/シグナルを見分ける唯一の方法は広く深く議論すること/解決は実験から生まれる。殻を破ることから新たな発想が生まれる/合言葉は「カオスに統治させよう」/資源再配置のジレンマ①タイミングが早すぎる②最適③遅すぎる/ 20210416読了 253P 35分 2021/04/15
ミッキー
1
伝聞は多かったけれど、直接読むのがやはり良い。時代は変わったけれども普遍的な内容が示されています。参考になります。2018/01/11
mtsuka
1
「もし我々が追い出されたら、新しく任命されたCEOはどんな策を取ると思う?」ゴードンはきっぱりと答えた。「メモリー事業からの撤退だろうな」。私は彼をじっと見つめこう続けた。「気持ちを切り替えて、我々の手でやろうじゃないか」。。。どんな企業にも根底を揺るがし存在を脅かす変化がいずれ訪れる。その変化はシグナルなのかノイズなのか、見極めは困難を極める。深く広く議論するしかない。オススメ★★★★☆2017/05/27