内容説明
日本語学は、どのような経緯で、または理論で、あるいはどのような時代背景のもとで、分析すべき「日本語」を獲得していったのか。国語学、日本語学にとって、科学性とはいかなる意味を持っていたのか。
目次
日本語学の流行のなかで
「日本帝国大学言語学」の射程―上田万年から金田一京助へ
一九三〇年代言語研究の展開―『国語科学講座』をめぐって
佐久間鼎の一九一〇年代―アクセント研究と現代音声日本語の「発見」
佐久間鼎の一九三〇年代(ゲシュタルトとしての口語;健康化する日本語)
佐久間鼎の一九四〇年代前半―日本語学の完成
現代音声日本語とメディア―ラジオと教科書
佐久間鼎の敗戦後
科学・学問、そして「学問」