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内容説明
「人間が蒐集するのはつねにその人自身」(ボードリヤール)であるとするなら、レンブラントがその財をつぎ込み、生涯を通じてなしたコレクション―膨大な数の絵画・版画類、武具甲胄、博物学的物品、服飾品―からは彼の芸術の本質が見えてくる。
目次
第1章 名声への戦略―カーレル・ファン・マンデルの継承者
第2章 ヌードの美学―『ダナエ』をめぐって
第3章 メランコリーの画家
第4章 南北ヨーロッパ芸術の主宰者―『宮廷人に扮した自画像』をめぐって
第5章 レンブラントのコレクション―観念の体系から歴史のまなざしへ
第6章 想像の共同体―東洋への夢
第7章 画聖アペレスを超えて―『ふたつの弧のある自画像』
著者等紹介
尾崎彰宏[オザキアキヒロ]
1955年福井市生まれ。1983年東北大学大学院文学研究科博士課程(美学・美術史専攻)後期退学。現在、東北大学大学院文学研究科教授。専門は、ネーデルラント美術
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風に吹かれて
19
オランダ美術を主導したカーレル・ファン・マンデル(1548‐1606)。彼の継承者としてのレンブラント(1606‐1669)。レンブラントのコレクションは有名だが、当時、オランダ東インド会社による交易で世界中から、例えば中国の磁器などが集まってきており、多様なものを蒐集していた。蒐集活動はレンブラントにとって自己を成型するためのものだったと著者は言う。世界を、先人の芸術作品を蒐集し、その向こうにレンブラントの芸術があった。 →2024/03/06
ik
0
コレクションとは自己成形、自己の理想の裏返しである--さすればコレクション好きで有名なレンブラントは自己の所持品によっていかなる「自己」を創りだそうとしていたのか、17世紀当時における「コレクションするということ」についての一面もあわせて考えさせられ非常に面白い2011/12/14
七日
0
学校の課題になっていたので探し出して読んだ。はじめは乗り切れなかったが、途中からどんどん興味が湧いてきた。レンブラントの人間臭さがいい。これだから芸術家というのは面白い。 再読したいくらい面白いと思った。2010/08/17
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