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出版社内容情報
錦絵新聞の本格的研究書はこれがはじめてである。モノクロ図版が七十点、カラー口絵十六ページ。カラー版が圧倒的によい。少し高い本でももよいから、全点カラーで見たかった。圧巻は大阪日々新聞の「嫉妬の妻が陰門の刺身」の図である.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』86頁、より)
内容説明
明治開化期、近世(=錦絵)と近代(=ニュースペーパー)の混合のうえに、庶民のメディアとして登場し、大衆ジャーナリズムの先駆けとなった錦絵新聞。一瞬の輝きののち、時代の波に消え去った、この忘れられた新聞の全貌を明らかにする。
目次
第1部 明治開化期のヴィジュアルメディア―錦絵新聞のあらまし(錦絵新聞とは何か―浮世絵、よみうり瓦版、そして新聞;「錦絵新聞」か「新聞錦絵」か―小野秀雄と宮武外骨の研究;東京における錦絵新聞;大阪における錦絵新聞の誕生とその背景 ほか)
第2部 大阪の錦絵新聞(夫婦喧嘩もの;異人もの;教育もの;巡査もの ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
1
ふむ2022/05/12
rbyawa
1
j092、小新聞研究の人がその研究の半ばで出てきた「錦絵新聞」をまとめたのがこの本らしいものの、どっちかというと当時の風俗や倫理観がよく伝わってくる感じかな、錦絵作家たちには邪道、新聞屋からも邪道扱いされるというのはまあなんとなくわかるかなぁ、ほとんどが男女のいさかいみたいな記事で三面記事ですらないというか、男が女装していると逮捕される法律があったとか、道徳的な娯楽作品を作ろうという神道系の省庁からの指示があったとか…他では見れないね。絵になりそうな記事をあとから錦絵にするってまあ、ゴシップ紙の走りかな。2019/08/24
knoriko
1
タイトル通り、錦絵の新聞の解説書。第一部は錦絵新聞に関わった版元と絵師のまとめ。ちょっとつまらない。だけど第2部!(確か)明治期の新聞を珍話、猟奇、孝行話などジャンルに分けて紹介&解説されててすごいよかった。現代語訳がついてるとはありがたい。『新聞』と呼ぶのが躊躇われるほど胡散臭い記事ばかりだけど、「発禁処分に良くめげなかったなぁ~」とある意味感動。エネルギッシュなのは良いことだ(笑)ちなみに表紙絵は女装した男を逮捕、という記事です。2011/01/07